効率的に身体を使った野球選手の打ち方について

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打ち方
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大谷翔平選手が二刀流を成し遂げ話題になっていますが、あのような活躍を見て心が熱くなっている選手も多いと思います。

自分もいつか、甲子園に、そしてプロ野球選手に・・・。

僕もそうやって青春を野球にかけてきましたが、現実は厳しく今はトレーナーとしての道を極めたいと思い、また別の視点から野球を見ています。

現役選手やその親御さんは、どうすればより打てるようになるのか、投げられるようになるのか、さまざまな情報を収集しては試し、試行錯誤を繰り返されていると思います。

子供のことを思うがあまり、選手のことを思うがあまりアドバイスが多くなりがちですが、実はアドバイスが多いとそれ自体が打てなくなる原因になる可能性もあります。

またスイングスピードを向上させようと思い、力を入れてスイングしてしまうと動きは硬くなり、思ったような結果が出ません。

より高いパフォーマンスを発揮するためには、リラックスし、スムーズに身体を動かすことを体感し覚える必要があります。

自分が求めるバッティングをするためには、まず気持ちよくバットを振ること。あれこれ指導するよりもまずは楽しむようにバッティングをする方が本来はバッティングが良くなるのかもしれません。

今日はそんな野球選手の打ち方について書いていきたいと思います。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。 

 

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まず打ち方を伝える前に

僕のようなトレーナーという立場の人間は、野球の技術指導を行う立場ではなく、身体の使い方や動かし方を指導したり、コンディショニングという体力面の指導を行う立場です。

監督・コーチとトレーナーの一番の違いは、技術的なことを伝えるのではなく、いかに身体を効率的に使い、スムーズな動作ができるのか、またタイミングの取り方をどのようにするのかなど、技術とは別の身体のことを中心にトレーナーとして指導できる部分をお伝えしていきたいと思います。

あくまでもトレーナーは、身体の使い方を指導することが仕事であり、今日はそこをしっかりと線引きした上で書いていきたいと思います。

 

打ち方について

打ち方については、そもそも決まった型というものは存在せず、こうでなければいけないということはありません。

ただ人間の身体の構造は同じですので、スムーズに動かすためにはどのようにした方がいいのかということを言えます。

見た目が違って当然で、その違いが個性であり、そこをみんな一緒にする必要はありません。

個性がある中でその個性をいかに伸ばしていくか、今日はそんなことがお伝えできればと思います。

では早速打ち方について触れていきたいと思います。

全体のバットスイングのイメージ

まず、前提としてスムーズに身体を動かすためには、“あれこれ意識しないこと”が重要です。

この後もさまざまなポイントをお伝えしていきますが、実際にバットをスイングするときは、気持ちよくスイングできればそれでOKです。

打ち方のポイントを整理しやすいようにすると、以下の3つの局面に分けることができます。

  • 立つ
  • 前に(体重移動)
  • スイング(打つ)

の3つになります。

打つ、投げるという動作は、下半身で約60%のエネルギーが生まれ、骨盤、体幹、肩、腕、前腕、手、バット、もしくは指からボールにそのエネルギーが伝わります。

半分以上のエネルギーが下半身から生まれるため、野球というスポーツは下半身の使い方が重要だと言われています。

上記で挙げた3つの局面をさらに分けながら詳しくお伝えしていきたいと思います。

構えについて

まず立ち方に入る前に、構えについてお伝えしていきたいと思います。

プロ野球選手を見ても誰一人として同じ構えの選手はいません。それぞれの個性があり、バットの出しやすさ、タイミングのとりやすさ、感覚の良さなど、いろんな要因があり、構えがあります。

構えによって何が変わるのでしょうか。まずこの2つのことが変わってくると思います。

  • スイングスピード
  • バットの出しやすさ

この2つは構えの位置によって変化します。

バットの構える高さ

前者のスイングスピードというのは、バットを構える高さによって変化します。

基本的には、選手自身が一番フィーリングの良いところで構えることをおススメしますが、バットを構える高さを高くすることで重力加速度を活用することができます。

■重力加速度とは?

重力加速度(じゅうりょくかそくど、英: gravitational acceleration)とは、重力により生じる加速度である。端的にいえば、物体を落としたとき、その物体の速度が時間当たりにどれだけ速くなるかを示した量であるといえる。

重力のみが作用する物体の運動の様子は、等価原理により物体の質量によらない。このため重力を加速度によって表現することが可能となる。

Wikipediaより引用:重力加速度

どういうことかというと、例えば空からボールを落とすとします。

ボール

するとこのボールは距離が伸びれば伸びる程、スピードを上げ加速してきます。これは重力の影響によって加速されるというものです。

この原理を活用するわけですが、バットを構える位置が高ければ高いほどバットのヘッドは加速されるためスイングスピードは速くなります。

打ち方

ただバットの構える位置が高ければ重力加速度を活用できるわけですが、その分肩周りの緊張が出てしまうと動作のスムーズさが出ませんので、一番はリラックスして構えられることが重要だと思います。

逆に構える位置が低い方がリラックスできるのであれば、低くバットを構えてもいいと思います。

打ち方

まずバットを構える高さというのは、重力加速度を活用することができ、スイングスピードが速くなる可能性があるということです。

バットの向き

次は、構えたときのバットの向きについてですが、このバットの向きによって重力加速度が活用できたり、バットが出しやすくなったりします。

まず、バットを立てる構え方ですが、バットを立てる方が、振り出す際にグリップを落としやすくその分だけ重力加速度を活用することができます。

打ち方

ですので、バットを立てると重力加速度を活用することができ、スイングスピードが向上します。

バットを寝かせる場合、どうなるのかというと、バットを出しやすくコントロールしやすくなります。

打ち方

僕自身も現役のときは、常にバットを寝かせるように構えており、感覚的にもバットが出しやすいということは感じていました。

バッターのタイプによっても変わると思いますし、先ほどもお伝えしましたが、どこで構えることが一番いいのかということよりも、自分の中で一番リラックスでき、フィーリングが良い形を選択すればいいと思います。

ひとつの参考としてこういったことを取り入れてみていただければと思います。

立つ-軸足に体重を乗せる

ここから3つの局面のひとつですが、軸足に体重を乗せるという立つことですが、この立つことはエネルギーを蓄える上でも重要な役割を持ちます。

学生に多いと思いますが、バッターボックスやマウンドに穴を掘り、その穴に足を入れるように立つということを見ます。

このようなイメージです。

投げ方

このようにつま先を入れるように立つと、バランスが悪く安定して立つことができません。

うまく軸足に体重を乗せられないと、下半身でエネルギーを蓄えることができず、下半身でエネルギーが蓄えられていないため、バットにボールが当たっても力負けしてしまいます。

足元は必ず平らにすることです。その方がバランスがとりやすくなり、軸足で立ちやすくなります。

軸足に体重を乗せるとき、そもそもどこで立つことがいいのでしょうか?つま先なのか、踵なのか。

その位置は脛骨の真下です。

マルカルドの体重分布図

この位置に体重を乗せることで、足裏がフラットな状態で、足裏全体で地面を接することができ、一番安定します。

またこの位置で投手方向に地面を押すと、脚全体の筋肉を使うことができ、つま先で地面を押すよりも力が入りやすくなり、その分だけ勢いをつけることができます。

よくなりがちなのが、足の外側に体重が流れてしまうことです。

投げ方

投げ方

足の外側に体重が流れてしまうと、エネルギーが斜め上方に向き、うまくバットに伝えづらくなります。

まずは軸足の踵に体重が乗ることです。

全体の動きの最初の段階ですので、まずはきちんと立てることが重要になります。

うまく立てるようになるためには、このバランストレーニングを行ったりしますが、バランストレーニングの考え方についてはこちらを参考にしていただければと思います。

理解しておきたいバランストレーニングの意味と実践について

体重移動について

次は体重移動についてですが、一般的には体重移動をするときにはつま先で地面を蹴れと言われたり、母趾球で押せと言われることが多いと思います。どのように足を使えばいいのでしょうか?

足の使い方について

つま先で地面を押すことで、回転力がかかり、まっすぐではなくインステップをするように体重移動をしてしまいます。

このことについては、投手に関しての記事ですが、投手がインコースばかりボールを投げてしまう原因についてでお伝えしていますので、参考にしていただければと思います。

実際に試していただくとわかりやすいのですが、つま先で投手方向に地面を押すのと踵で押すのとでは力の入りやすさ、力の大きさは全く異なります。

投げ方 投げ方

後者の画像の方が力が入りにくくい弱い。

先ほどから何度も下半身が重要だと言っていますが、体重移動をするときは踵で地面を押すことでより大きな上半身に伝えることができます。

ただ、ここで重要なのはバッティングをしている際に踵で地面を押すという意識を持ちすぎると、そこに緊張が生まれてしまい、うまく体重移動ができなかったり、身体が回らなくなってしまいます。

バッティングをする前に、体重移動の局面だけを行い、その時に踵で地面を押すことを繰り返し、脳にインプットしていきます。

バッティングの際は、タイミングを合わせることに意識を向け、足元については特に考えないことです。

身体が開く場合

踏み出した脚が開き、身体も開いてしまう選手がいますが、このような身体の開きはどのように改善すればいいのでしょうか?

それは、シンプルでまっすぐ投手方向に踏み出すことを繰り返すことで改善できます。

このとき身体のどこかにポイントを置き、その位置を投手方向にまっすぐ踏み出すような意識を持ち、その動作を繰り返します。

そのポイントというのは、肩や骨盤などです。

打ち方

自分が一番運びやすいポイントを意識し、そのポイントを投手方向にまっすぐと出していく。これを何度も繰り返すことで身体にインプットができ、身体の開きを改善することができます。

スイングについて

軸足に体重を乗せ、体重移動を行いバットを振り出していきます。

このとき、グリップをボールにぶつけるようなイメージでバットを出すと、グリップを出した位置にヘッドが出てくるため、ボールをバットの芯で捉えやすくなります。

打ち方

バットを振り出す際は、バットのグリップをボールにぶつけるようにスイングしていきます。

脇の使い方について

よくスイングの話で出てくる話題のひとつに脇の使い方がありますが、脇を開くなとか、肘をたためとか、絞れとか言われたりすると思います。

人間の身体は不思議で、脇を締めるようにスイングすると、脇は開きます。

逆に脇を開いてスイングすると脇は閉じてきます。

メジャーリーガーの選手で、脇を開いて構えている選手がいますが、あのイメージで脇を開いてスイングしていくと自然と脇は締まっていきます。ここを理解しておく必要があります。

脇を締めようと意識しなくても、自然と締まるということです。

脇は開いていると、その後は閉じてきます。

打ち方 打ち方

逆に脇を閉じようと意識すると、その後開きは開いてしまいます。

打ち方 打ち方

自然な身体の使い方を知ることで、脇については自然に動くということが理解できると思います。

インパクトの位置について

ボールを打つポイントについては、さまざまなことが言われています。

  • 身体の中に呼び込んで打つ
  • ホームベースの上で打て

僕個人は、身体の前でボールを捉えるように指導しています。

打ち方

インパクトの位置については、感覚的なところもあり、自分で認識する必要がありますが、身体の前でボールを捉えることでボールに力負けせず、自分が一番力の入る位置でボールを打つことができます。

ですが、身体の中でインパクトを迎えてしまった場合、力を入れづらくボールの勢いに負けてしまい、ファールになってしまったり、詰まってしまう可能性があります。

打ち方

インパクトの位置については、基本的には身体の前でボールを捉え、肘が伸びきる手前ぐらいでインパクトを迎えることです。

このインパクトの位置については、こちらを参考にしていただければと思います。

よび込む?よび込まない?打者が知っておきたいインパクトの位置について

小指でバットをリードする

身体の前でボールを捉えるためには、グリップをボールにぶつけるようなイメージで出すということをお伝えしました。

このときリード側の小指をグリップにかけ、この小指でリードすることでバットが出てきやすくなります。

打ち方

いきなり小指でリードするというのは感覚的に掴みにくいと思います。

そのために行うことは、リード側の手で片手でバットを持ち、グリップに小指をかけておきます。

打ち方

そこから一番バットを出しやすい位置を探り、小指でバットをリードするように何度も片手スイングを行います。

打ち方

そうするとバットが出しやすい位置がわかってくるので、その感覚が出てくると逆の手をグリップに添え両手でスイングを行っていきます。

打ち方

このようにちょっとしたことですが、変えることでインパクトの位置も変わり、一番力の入れやすい位置でボールを捉えやすくなります。

 

ハンド-アイについて

ハンド‐アイという言葉を聞いたことがあるでしょうか?これはいわゆる動体視力のことを言います。

打者は、投手の手から離れたボールを約0.何秒の世界でコースや球種を判断し打ちに行きます。

目から入った情報を脳で処理し、脳から再度身体を動かす指令が出されます。

いつも120km/hぐらいの球速で練習している選手は、いきなり140km/hの球速を見るとそのボールにうまく対応することができません。このような場合、目を慣らす必要があります。

上記では身体のことを主にお伝えしていきましたが、目と身体との関係や動体視力についても野球では重要になります。

 

タイミングについて

どんなにスイングがスムーズで、申し分ないとしてもタイミングが合わなければ野球選手としては活躍することは難しいのかもしれません。

投手が投げるボールは打てるのに、マシンだと全くタイミング合わず打てなくなる選手もいます。

僕自身現役時代にタイミングについて、何かを教わった記憶はほとんどなく、ただ自分で考えて実践していたように思います。

タイミングで重要なことは、ワンパターンにならず、いろんな球を想定しながらタイミングのとる練習をする必要があるということです。

タイミングのとり方の練習については、野球選手にお伝えしたいタイミングをとるのがうまくなるための練習方法についてで詳しくお伝えしていますので、こちらを参考にしていただければと思います。

このようなバリエーションを取り入れることで、タイミングをうまく合わせられるようになっていきます。

 

練習方法について

野球の練習は、打つ、投げる、捕る、走ると大きく分けて4つのことをしなければいけませんが、目的を明確にし、この練習はどのようなことに活きるのか、どのようなことを習得するために行っているのか、こういったメニューに対して理解をしながら行うのとそうでないのとでは、明らかに得られることが大きく変わります。

常識的に言われている練習も一度客観視することでなぜその練習をするのか、考えるきっかけになると思います。

素振りの意味

1日に1000回素振りをするということは、うまくなる条件の一つのように言われていますが、実際に素振りとはどのような目的をもって行うのかによって意味が全く異なってしまいます。

例えば、何気なく素振りを重ねてしまうことはただ空振りを繰り返していることになり、空振りをする練習をしたということになります。これでは空振りをすることがうまくなってしまうため、何のために素振りを重ねているのかわかりません。

野球というのは確率のスポーツのため、投じられたボールに対してミスショットをいかに減らすのかということも重要になります。自分が思い描くところにバットを出せるようにするためには【フォームを固める】ことが必要になります。

無意識でも同じ軌道のスイングができるようになるためには、そのスイングを繰りかえし、神経を教育することが必要となります。このような目的の場合、スイングの軌道を確認しながら何度も何度も繰り返し、100回、1000回と繰り返すことに意味が出てきます。

こういった目的を明確にして数をこなすことは実際のプレーでも活きてきますが、ただ振っているだけというのは、ただ振っただけの結果が生まれるはずです。

素振りにしても目的を明確にすることが重要になります。

マスコットバットと軽いバットの活用について

よく聞かれるバットの重さについてですが、スイングスピードを上げるためにはどのようなバットを振ればいいのかという質問をよくされます。

マスコットバットを振ると、その後に通常の重さのバットを振るとスイングスピードが速くなったように感じたり、逆に軽いバットを振った後にいつものバットを振ると重く感じてしまったりします。

スイングスピードを向上するにはいつも以上に速い動作を身体に経験させ、その動きを脳がインプットするとそのスイングスピードが向上すると言われています。

通常900gのバットを使用している選手が750gのバットでスイングをするといつも以上に速くスイングすることができます。日頃このように軽いバットを振ることで900gのバットでスイングスピードは向上します。

逆に日頃からマスコットバットでスイングしていると、その動作速度を脳が記憶し、スイングスピードが低下する可能性もあります。

このようにどのような目的でバットの重さを選択するのかによって、スイングスピードも変化していきます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。基本的には、スイングはリラックスしてスムーズな動作をすることでより高いパフォーマンスを発揮することができるため、力を入れることではなく上記のようにリラックスしてスイングすること、バットの位置や打つポイントなどを変えることでこれまで以上にバッティングも違ったものになる可能性があります。

ただ、いろんなことを書いていきましたが一番大切にしていただきたいことは、ご自分のフィーリングであり、感覚です。

そこを無視して違和感があるのに無理に打ち方を変えるのではなく、すべて快の感覚であり、気持ちよく動ける動作ができることが大切になります。

その感覚に近づくために上記の内容が少しでもお役に立てばうれしく思います。

では最後に今日のまとめを書いていきたいと思います。

  • トレーナーはあくまでも技術は指導せず、効率的な身体の使い方などを伝える役目
  • 構えの高さやバットの傾きによって重力加速度が活用できスイングスピードが向上する
  • 重心位置は足の拇趾球ではなく、脛骨の真下であり踵である
  • 打つ際に身体が開く場合、肩や骨盤を投手報告にまっすぐ踏み出すことを繰り返す
  • 打つポイントは身体の中ではなく、身体の前で肘が伸びきるぐらいの位置で打つようなイメージを持つ
  • 全体のスイングはリラックスしており、スムーズに身体が動くことでスイングスピードも向上する

このような内容でお送りしました。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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