インナーマッスルを強化しただけでは球速が上がらない理由

インナーマッスル

140kmを超えるスピードボールを投げるためには、インナーマッスルを強化すること。まだこのようなことを言っている雑誌がありました。

なぜ部分だけを見るのでしょうか。下半身から60%のエネルギーが生まれると言われていますが、肩のインナーマッスルにどれだけエネルギーが生まれ、投球時にどれだけ大きな力を発揮しているでしょうか。

冷静に考えるとおかしな表現で、投球時に最も大きな力を発揮する場所は体幹です。そう考えると体幹を強化すべきではないでしょうか。今日はこのインナーマッスルと球速についてお伝えしていきたいと思います。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

投手の肘が上がらなくなる原因と不適切なアドバイスについて

前でボールを離そうとすると肘を痛める理由

 

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インナーマッスルの主な働き

インナーマッスルとは、身体の中側にある筋肉で関節が動いているときに関節面を安定させる役割があります。身体の動きを主に作っているのはアウターマッスルと呼ばれる表層筋。

そもそもこの表現も不適切だと思いますが、肩のインナーマッスルである棘下筋と言われる肩甲骨の後ろ(背中側)は身体の表面に出てきています。

関節を安定させる役割があるというのは、例えば関節を動かしている時にもしインナーマッスルがなければ関節は簡単に外れてしまいます。これでは人間にとって不都合。

そのためこのインナーマッスルが働き、関節を支えてくれています。

この役割からも想像できますが、そもそもメインではなくサブ的な役割があるインナーマッスルですが、この小さな筋肉を強化したところで球速にどのように影響するでしょうか。

全く意味がないことはありませんが、本当に微量だと思います。

 

どうすれば球速を上げることができるか?

球速を決めるのは、持って生まれた筋線維と動作です。

持って生まれた筋線維というのは、白筋か遅筋かということで、この白筋線維が肩周りに多いと球速は速くなり、遅筋が多い場合、球速は期待できません。

ある意味球速は生まれ持ったものであり、100mを10秒台で走れるかどうかと同じになります。オリンピック選手になるためには、素質が必要です。

このように考えると、筋線維という視点で見れば変えることができませんので、球速を上げることはできません。

スピードという体力要素について、もう少し具体的にみることでこの球速について理解できると思いますので詳しく見ていきたいと思います。

 

スピードについて

スピード【speed】は、スピードと速さの2つに分けて考えることができます。

  • スピード・・・変えられる(動作・動き)
  • 速さ・・・変えられない(筋線維)

これらはそれぞれ具体的に見るとこのようになります。

スピードについて

スピードというのは、変えられるものと考えることができ、動作や動きのことを指します。

投球動作で最も大切なことは、リラックスすることです。リラックスすることでスムーズな動作ができ、無駄のない動きとなりパフォーマンスを低下させることなく、自分が持っているものを発揮できます。

逆に動作が硬く、スムーズな動作ができない場合、スピードは低下し、投手の場合アームスイングが遅くなり球速は遅くなります。

これらのことから、現状の動きが硬い場合このような動作を変え、スムーズな動きができる場合球速はある程度向上すると考えることができます。

速さについて

速さというのは筋線維のことを指しており、変えることができないという考えになります。

筋線維というのは、先ほどもお伝えしましたが白筋と赤筋に分けることができますが、これらは遺伝的要素で決まると言われているため、生まれ持って決まってしまいます。

肩周りの筋線維に白筋が多い場合、この選手が投手になれば140km以上のボールを投げることを期待できますが、もし赤筋が多い場合難しくなります。

また赤筋が多い方の場合、どのようなトレーニングをしても赤筋が白筋に変わることはないとも言われているため、どうすることもできません。

このようにスピードという体力要素は動作と筋線維で決定されると考えることができるため、球速についてもこのように考えるとインナーマッスルだけで球速がどうこうは考えにくいことになります。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。球速を向上させるためには上記でお伝えしたようなことを考える必要があります。

また、球速はインナーマッスルだけの問題ではなく動作のことや全体のつながりで決定することを理解するとこのような解釈にはならないと思います。

10年以上も前から言われているようなことだと思いますが、いまだにこのような解釈で難しそうなエクササイズが紹介されています。

いつも言うことですが、今やっていることは何のためにやっているのか、それを理解することが重要で、目的と方法を一致させることが重要です。

最後に今日のまとめを書いていきたいと思います。

  • インナーマッスルの役割は動作中に関節を安定させること
  • 球速を決定する要素は、動作と筋線維である
  • スピードは変えることができ、速さは変えることができない
  • 部分を見るのではなく、全体のつながりを見るとインナーマッスル強化=球速upとはならない

このような内容でお送りしました。

今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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伊藤 出パーソナルトレーナー/代表 投稿者プロフィール

Izuru Style代表/パーソナルトレーナー伊藤 出。
STORY・VERY読者モデル、アナウンサー、宝塚歌劇団員の元専属トレーナー。神戸女子大学ラクロス部、三菱重工業神戸在籍野球選手の専属トレーナー。
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