身体能力|ニュースレターNO.091

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バレーボールの専門雑誌である「Coaching & Playing Volleyball」29号に「日本人の身体能力は外国人に劣っている?」という記事がありました。著者は、イタリアセリエAでアシスタントコーチをしている日本の方です。内容については、これまで私が語ってきたことと同じなのですが、具体的な話が書かれていますので、非常に参考になります。ポイントのところをピックアップして整理してみました。

『過去、現在同じチームに所属してきた選手の中で、フランス代表のグランボルカ、キューバ代表のカルドーナ、マルシャル、クロアチア代表のオメルチェン、ブルガリア系イタリア人のシメオノフらのジャンプやパワーをみてしまうと、我々日本人には及びもしない域にあると感じます。

また、世界的には全くの無名ですが、チェコの元チームメイトには、2m10cmのセッター、20歳で2m8cm、110kgなんていう選手もいました。このような選手たちと同じように日本人がジャンプし、強いサーブ、スパイクを打っことは、これは楽観主義者の私でも諦めざるを得ません。

速筋の量が黒人よりも白人、そして白人よりも我々黄色人種が尐ないことも事実です。したがって日本人は外国人に比べて遺伝子的に劣っているのは間違いないのでしょう。

イタリアでプレーしているVリーグ経験者は日本に関してネガティブな話の1つとして、ほぼ全員が「ストレングストレーニングの質と量の低さ」を口にします。ある選手は日本のチームのメニューでは足りないからと、イタリアのフィジカル・トレーナーにメニューを送ってもらっていました。

また、クネオのフィジカルコーチは、「日本に行った選手はけがをして帰ってくる」と言っています。残念ながら、「ストレングストレ一ニング」においては、イタリアとは大きな差があるようです。しかし、何も変わっていることはしていません。

筋力強化のトレーニンクと筋コントロール(コーディネーション)のトレーニングをセットで行い、そしてけが・故障予防トレーニングを取り入れています。

セリエAのピアッチェツァは下半身の筋力強化のメインのトレーニングとして、片脚スクワットを行っています。方法としては、ランジの状況で後ろの脚をベンチに置き、より前脚に負荷がかかるようにして、マルチパワーという両脇に補助バーがあるスクワットマシンを利用しています。

片脚で行う理由は、

①両脚で行うとかなり重いものをこなすことになり、腰・背中の負担が大きくなる。

②左右のバランスをなくす為。

③両脚で行うと重りが足りなくなる。

これを週1~2回、4回x4セットを行います。ちなみに以下が各選手の重さです。

ガルディーニ(202cm、C) 第1期80kg/第2期100㎏
エルナンデス(200cm、O)第1期100kg/第2期120㎏
マルシャル(196cm、O/S)第1期120kg/第2期140kg
ズラタノフ(202cm、S) 第1期110kg/第2期l30kg

第1時期はシーズン明けの2003年8月上旬~10月中旬まで。第2時期はそれ以降。

クリーン、スナッチ、メディシンボール投げを筋コントロール(スピード・コーディネーション系)のトレーニングとして行います。試合期はメディシンボール投げとスナッチがメインとなっています。スナッチは各選手、40kg~60kgで行っています。もしくは、体育館のスタンドを利用した両脚でのジャンプを行っています。

これらのトレーニングを行うことで、片脚スクワットで鍛えた筋肉をバレーボール競技特性にあったスピードのある筋肉にします。

そして、最後にプリベンション(障害予防)のトレーニングとして、片脚フルスクワット、最大筋力の50%ほどの負荷をかけ、マシンを使ったレッグ・エクステンション、プレス、そマシンやフリーウエイトでは鍛えることのできない足首の周辺の小さい筋肉を刺激するバランスボード上での
片脚スクワット等を行います。また、これは練習前のウォーミングアップ時に行うこともあります。

午前中に上のように強度の強いトレーニングを行った際は、オーバートレーニング防止、そして膝軟骨のすり減り防止策として、午後はノージャンプにしてレシーブ中心の練習を行い、ジャンプの回数をコントロールしています。

トレーニングの方法・メニューは日本とそう大きくは変わることはありません。「意識の高さ」とは、選手が「真剣に取り組むか」という意味ではなく、指導者のトレーニングに対する認識・優先順位の高さです。監習は1週間の練習メニューを組む際、一番初めに考えることは、「どこでトレーニングを入れるか」ということです。

ベルギーで開催された3日間のトーナメントに参加したとき、べルギーに到着した日に2試合対戦し、夕方に試合が組まれていた2日目、3日目の午前中はホテルのトレーニングルームにて、プリベンショントレーニングに当てています。

バレーボールで酷使される肩・膝等関節の補強トレーニングが中心です。肩はダンベル・プレスやゴムチューブを使ったインナーマッスル系、膝・足首は先ほど述べた種目を行います。イタりアの選手は、試合前日や当日にトレーニングを行うことを当然のように受け止めています。

そして、3日目にトーナメントの優勝を決めた翌日、イタリアヘの移動日でした。朝8時にアントワープのホテルを出発し、午後3時にミラノのマルペンサ空港に到着、そしてその1時間後には、ピアッチェンツァの体育館に戻りトレーニングを行いました。そこで行われたのは、しっかりと負荷をかけた筋力アップを目的としたものです。

今後の試合予定を逆算した上で、選手の批判(勿論、さすがにこの日は誰もやりたがりません)も承知の上で監督のペラスコは、帰国当日にトレーニングに時間を割いています。翌日は休養日でした。

ブラジルの男子ナショナルチームについても同様のことを聞きました。昨年のワールドリーグ予選ラウンド対イタリア戦がフィレンツェで行われ、ブラジルからミラノ経由でフィレンツェに入るのに、ミラノのトランジットで5時間の待ち時間があったとき、その待ち時間を利用してミラノ市内のトレーニングジムで汗を流したということです。

また、昨年11月日本で行われたワールドカッブ開幕前の11月8日にもミラノで対イタリア代表との親善試合がありました。翌9日午後3時の成田行きの便でミラノを発った際も、午前中にトレーニングを行ってから空港に向かったということです。

全日本男子は、昨年のワールドリーグでギリシャ、フランス、チェコに遠征したとき、移動日には何もできず、飛行機の移動で長い間椅子に座って体が固くなっているので、盟日も調整目的のトレーニングだけだったと聞いています。

イタリアだけでなくセルビア、フランス、ブラジル、キューバ、そしてチェコでも本格的に筋力トレーニングを始めるのは17~18歳からのようです。その準備段階として14~15歳くらいから、神経系のトレーニングと並行して腹筋・背筋等の自重を使った簡単なトレーニング、重りなし、または軽い負荷のフリーウエイトでトレーニングを頭と身体で学ばせています。

きちんとしたフォームを学んでおくことで、本格的なトレーニングを開始したときにはすぐに正しいフォームでトレーニングができるようになっています。キューバではこの準備期のトレーニングを週4回もやっているそうです。

昨年のワールドカップのベストスパイカー、ガビオ・ジオバーニ選手(ブラジル代表)は「我々ブラジル人は、身長・パワーで欧米人に劣っているので、彼ら以上に身体を鍛えなければならない」と語っていました。

イタミリア人、ブラジル人選手は、「身体能力でキューバ・ロシアに勝てないなら、彼ら以上に鍛えよう」と考え、キューバ人選手は「技術で劣っている我々は、神様から授かった高い身体能力を更に鍛えなければならない」と強い意志でトレーニングに取り組んでいます。

イタリアバレーボール界で働いていて感じることは、今でも特定の技術では日本のバレーボールも尊敬されているということです。「もし、日本人がもっとフィジカルを鍛えれば…」という言葉を何度も耳にします。

彼らはそうなった日本のバレーボールを恐れています。逆に「何故、しないのか」と不思議がっています。もちろん、全くやっていないわけではないと思いますが、こちらの人間には、日本のバレーボール選手はトレーニングをしないと考えられています。

日本人と彼らとの差は、本来持っている遺伝子、身体能力だけの問題ではなく、また、トレーニングの種類の違いでもありません。ただ単にトレーニングの仕事量、そしてトレーニングに対する意識の差なのではないでしょうか。

私は世昇のトップ選手たちが天性のバネだけで、あのような素晴らしいジャンプをし、スパイクを打っているのではないことを確信しています。確かに体力で真っ向から勝負を挑んでは勝てないでしょう。

そこで体力の差を技術や戦術で補って戦うということになるのでしょうが、身体能力が大人と子供ほどに離れてしまっていては、その差は埋めようがなくなってしまいます。「トレーニング(身体を正しく鍛えること)」が、日本バレーボール再建の一つの鍵になるのではないでしょうか。』

オリンピック、世界選手権が終わる度に言われることなのですが、また私も言っていることですが基礎体力の不足、レベルの低さに最大の問題があることにどうして気が付かないのでしょうか。

知らぬ振りをしているとしか考えられません。科学的トレーニングが実践されているなら何が科学的なのか知りたいものです。このように回外の現状を如実に紹介されることは我々にとっても説得力を与える材料になると思います。

後は、外国選手の二番千住にならぬよう、目的に応じた創意工夫されたトレーニングを考えていく必要があると思います。筋トレとパワートレー、コーディネーションなど、バレーボールに必要な要素は数多いと思います。それらの要素を見つけ出し、どうすればパフォーマンスを高められるか考えることは非常に楽しいことだと思います。

環境に応じた独創的なトレーニングが出てくることを期待したいものです。また、オリンピック最終予選が残っています。選手の動きをじっくり見たいものです。ただ、中継があるのでしょうか心配です?

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