痛い腰・膝・肩は動いて治せ|ニュースレターNO.214

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先週、中国の大連に行ってきました。今回は、馬軍団がトレーニング基地にしていたところに行ってきました。中国の知人がそこのトップになられたことと私も以前にお会いした事があるので、今回はけが人がいれば見てあげるということで行きました。

馬氏がいたころは、長距離チームだけだったのですが、いんなくなってからは遼寧省の選抜選手がトレーニングをするところに変わり、すべての種目の選手がいますし、少年から成人までいて、プロのスポーツ学校として活動しています。リッパな室内の300mのトラックと投擲もできるようになっており、横には土の400mトラックがあります。

5-6名の選手を見ましたが、みんな使いすぎと動きの悪さが原因でした。女子のハンマー投げの選手にいたっては体幹の筋力不足で腰痛が出ていました。中国の問題は、トレーニングとからだのケアにあるようです。アイシングも要約やり出した程度で、氷水につかるなんて発想はできないようです。冷たいものは身体によくないということと、身体をつけると風邪を引くという考えが抜けないということでした。

コーチの知識不足はひどいもので、いまだとにかく数多くやればいいという考え方のようです。しかし、選手の体格や素質は素晴らしいものでした。

さて、今回のニュースレターは、長年の知人であるドクターが昨年出版された著書を紹介したいと思います。スポーツドクターで、斬新的な考え方を御持ちのかたです。一般人にもわかりやすく、ケガとその対策について解説されています。非常に読みやすい単行本です。

島田永和著「痛い腰・膝・肩は動いて治せ(朝日新書2008)」、ぜひ読んでみてください。目次の一部とドクターの考えがよくわかるところを紹介します。

2.安静にしていれば大丈夫?

形を整えるのが「整形外科」の仕事?
捻挫は骨折より安心?
安静で寝たきり予備軍に
「動かしながら治す」ことの大切さ
入院は短いほうがいい
使っていなかった手足を元通りにするには
ピアニストの指
動けなくなってしまった理由

3.痛みと上手に向き合う方法

診療で注意していること
腰痛への対応
膝痛への対応
肩の痛みへの対応
外傷への対応
捻挫への対応
骨折への対応
椎間板ヘルニアへの対応
関節リウマチへの対応
骨粗鬆症への対応
運動の効用

『日本整形外科学会のシンボルマークは桜の木です。その桜の木は曲がっており、添え木を並べて縄で縛っています。この方法で曲がっている変形を矯正することを示した図案です。もともとは整形外科を個別の学問として初めて著したフランスのニコラス.アンドリーの教科書にあった図を、日本的に桜にしたのだそうです。

整形外科の発想は形を整えることにあり、それが「整形」外科という名称につながりました。当時、その考え方が受け入れられた背景には、形態の異常から生活に支障をきたす例が多かったことがあげられます。「形を元に戻すことで、改善するに違いない」。

当時の整形外科医たちはそう固く信じ、患者さんに、辛い治療も我慢するよう要請しました。矯正用のギプスや、身体の自由な動きを制限するような装具も多く使用されていたという記録があります。目で見て曲がっているものは異常であり、それをまっすぐにするのが医師の務めだという信念で治療に当たっていたと思われます。

やがて、外から目で見るという観察から、身体の内部が分かるまでに技術が進歩しました。外部からの撮影で人間の骨が写し出されるレントゲン写真の開発は、当時の人々にとって驚異だったに違いありません。

さらに、人体を輪切りにして構造を見ることができるCTスキャン、そして、レントゲンではなく磁気を使ってより安全にそして正確に検査ができるMRIへと進んできました。また、胃の中をのぞく内視鏡は、大腸も観察が可能となり、さらに精密な機械の導入により、身体の中をのぞきながら摘出などの処置も行えるようになってきたのです。

整形外科の領域でも、関節の中をカメラでのぞく「関節鏡」が普及し、膝、肘、肩などの検査と治療に用いられています。

外観だけでなく内部までが写し出されるようになってくると、それまで見つからなかったさまざまな形の異常も見つかるようになってきます。そうした流れの中で、多くの医師は、整形外科創設期の考え方である「形がおかしいものは異常であり、正すことが治療となる」という概念にとらわれ、診療に当たっているように私には思えます。

例えば、2週間前にバスケットボールで突き指をした選手がいるとします。すでに練習にも復帰し、グー、チョキ、パーもきちんとできるけれど、二番目の関節の周囲にまだ少し腫れが残るので、親御さんに連れられて受診しました。

関節に腫れが残っていてもグリップが十分できるようなら、私は問題ないと思うのですが、レントゲン写真を撮って調べてほしいというので、レントゲン撮影をします。そのとき、ほんのわずかの傷(ヒビ)が見つかったとします。

医師によっては、「ヒビとはいっても骨折で、これは大変だ」と、指用の添え木(シーネ)で固定を指示します。これは先ほどの「形の異常」に引っ張られた治療方針だと、私は思います。レントゲン写真でわずかなヒビが見つかったからといって、すでに2週間、スポーツができていた指を、今さらどうして固定して守らなければならないのでしょう。

突き指で受診した選手に対して、診療の目的は、普通に使える指にすることであって、そのための手段としてレントゲン検査があるはずです。

このように、すでに普通に使えている指を固定することは「百害あって一利なし」と断言できます。固定することによって、せっかく動いていた関節が固まり、動きにくくなってしまうからです。

しかし、親御さんの心配も理解できます。突き指というのは、要するに指に普段とは違う方向または大きさの力が加わり、傷んだケガのことです。骨折・脱臼もあれば、靱帯損傷という重傷のケガも含まれます。重症ではなくても、関節の周辺が多少傷つき、腫れが残ることがあります。

特にベテランのプレーヤーに多く見られるのですが、突き指の後に関節が節くれ立ったようになってしまうことがあります。しかし、それによって彼らの生活に支障をきたしているとは聞いたことがありません。ですから、親御さんにはこの腫れは心配しないように伝えます。

私の診察では、まず、関節が左右に不安定ではないか、自分で曲げ伸ばしができるか、押さえて痛みのある場所はどこかを確認します。その結果、大きな問題がないとなれば、たとえレントゲン写真でわずかなヒビが見つかったとしても、固定せずに動かしながら治すことを勧めます。そのほうが治療の目的である「普通に使える指にすること」が叶えられるからです。

形が悪いからといってすぐに安静や固定を指示するやり方は、整形外科黎明期の技術革新の興奮をいまだに引きずっていると言えるのではないでしょうか。』

『毎日の診療はハプニングの連続です。ヘルスケアという仕事は、人間を相手とした仕事であり、医学的、科学的に正しい対処ができるというだけではなく、相手の個別の状況に合わせた人間的な配慮も付け加えることが「よいサービス」だと思います。

職場の責任者として、スタッフにも「いつもの通り」という型にはまったやり方をしないようにお願いしています。

ヘルスケアの場合、人と人の接点のスタートは「今日はどうされました?」という問いかけから始まります。経過を伺っていく質問の中でも、大切なのは、受診する気持ちになったその「きっかけ」を聞き出すことです。交通事故にあったとか、朝から急に立てなくなって満足に歩けないとか、仕事中に骨折したなどというケースでは、受診の理由ははっきりとしています。

しかし、受診の理由は、こうした急に起こったものばかりではありません。以前から続いている症状を理由に来られた場合などは、来院に至った何らかの動機があるに違いありません。そもそも、病院なんてできるだけ近寄りたくない場所のはずです。それなのに、時間を作って来られるにはそれなりの理由があるということです。

そこを聞き出すことが、ケアを提供する上でとても大切なことになります。単に、身体の異常を何とかするというのではなく、直接の動機に潜む目的を叶えることをゴールに設定しなければ、ケアによる満足が得られないからです。

例えば、以前から腰が痛い人でも、来院に至った動機はさまざまです。「来週末には楽しみにしているゴルフコンペがあるけれども、このまま痛みを放っておいてよいのか」と心配で来られる方がいます。「孫との初めてのハワイ旅行なんだけど、7時間も飛行機の座席に座っていて大丈夫かしら。

みんなに迷惑をかけるくらいなら、今のうちにキャンセルをお願いしなくっちゃ」と心に決めて、受診されたおばあちゃんもいます。高校生活最後の試合を控えたサッカー選手は「あと3週聞練習をしなければ、試合で使ってもらえない可能性があるけれど、休まないと痛みは取れない気がするし、どうしたらいいか分からなくなった」と悩み抜いて来院しました。

「以前は朝起きたときに痛むだけで、動いているうちによくなってきたけれど、最近は立っているだけで痛むし、足のほうまでしびれた感じがするようになった。これはどうもおかしい」と来られる中年男性もいます。

それぞれの腰の状態を医学的に分析していく方法には、大して違いはありません。主たる症状、これまでの経過や対応などの話を聞いた上で、実際に身体に触れたりしながら神経の具合を調べます。その結果、必要に応じて、レントゲン写真を撮ったり、時にはMRIなどで詳しく調べたりします。これで、どのような部位に起こり、どんな問題点があるかを「診断」していきます。

ここまでの経過は、患者さんによってそれほど変わることはなく、おおよそ同じです。しかし、目的をはっきりと知っていると、多少確認する事柄が増えたり、逆に省略したりするといったアレンジも出てきます。全く違ってくるのは、こうしてたどり着いた身体の異常について、どのように対処するかという「治療方針」です。

その腰の症状が何をする上での妨げになっているのか、ということがポイントとなります。そこで、どうすれば、本来その方がしようとしていることが可能となるのかを相談します。その際、痛みが完全に取れない状態で計画通りの活動をして、後で障害が残るようなことがないか、つまり、後悔することはないのか、ということも話し合っておく必要があります。

基本的には、「痛み」というのは体の中からの危険信号ですから、それを無視して行動するのは好ましくありません。しかし、中身をよく考えてみると、痛みの中でも、多少の無理ができるものと、乱暴に続けると危険なものがあるのです。

問題はその確率です。どのくらいの可能性で、問題が起こらないと言えるのか、また、どれくらいの確率で非常事態が予測されるのか、医師のプロとしての技量が試されます。自分の知識や経験に基づき、できれば根拠を持って、情報を相手に差し出します。そして、お互いの考え方を出し合って結論を出すのです。

先ほどのおばあちゃんの場合、ハワイへの機中でどのような工夫をすれば、腰の痛みを緩和することができるか、具体的な対処を指導します。それでも、痛みが絶対に出ないという保証はないことも説明します。どれくらいの確率かも予想して話します。後は、ご本人とご家族がどう考え、どのような決断をされるかです。私としては、せっかくの機会なので、できるだけ参加するようにお勧めすることが多くなります。

楽しみにしていることをやめるという対応を取ってもらいたくないからです。

ただし、それには条件があります。一つは、医学的に痛みの発生の可能性が、それほど高い確率ではないことです。二つ目は、ご本人やご家族の理解と協力です。どんな事態で、どのような可能性があるのかを十分に分かってもらわねばなりません。そして、三つ目が、困った事態が起こらないよう、ご本人やご家族が精一杯の努力をすることです。

こうした話は、「高齢者の転倒」を例にとるとよく理解できると思います。転倒を恐れれば、一番の予防策は「寝かせておくこと」でしょう。できるだけ動かないように、という指導は、きわめて安全な方法ではありますが、同時に重大な副作用を持った方法でもあります。

動かないことで体の機能がどんどん低下していってしまうからです。ご本人にとっても楽しいことではありません。自分自身に置き換えて考えてみるとどうでしょう。危ないから寝ていうと言われて、おとなしく寝ていられますか。

高齢者には、家族に迷惑をかけることを非常に気にしている方も多いのです。ご家族から危ないから寝ているほうがいいと言われると、逆らうことはしません。自分の思いを後回しにして、ご家族の意見に従おうとする姿を見ると、痛ましい気持ちになることもあります。

ともかく、転倒をうまく予防しながらも、自分のしたい活動を続けてもらえるような対応を目指すべきだというのが、私の結論です。』

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