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スポーツ脳トレーニング|ニュースレターNO.246

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タイトルにあるように「スポーツ脳」という言葉も登場するようになりました。からだを動かすことは、すなわち脳からの指令があってこそできることであるので、脳が働かなくてはどうにもならないということは理解できます。筋トレにしてもその刺激(負荷)が脳がどのように理解するかによって成果が異なるということです。脳が適切な刺激(負荷)であったと認識するかどうかということになります。

私も数年前から、指導においては相手の脳がトレーニングの目的や方法について理解できているのか、そこが指導のスタートになると考えていました。相手とのコミュニケーションがなくて、ただこれをやりなさいでは結果もどうなるか想像できると思います。身体調整についても同様です。なぜ体のバランスが崩れているのか、なぜどこかが痛くなるのか、問題点を理解させなくてはよい身体調整はできません。

今回紹介する篠原菊紀著:全てのスポーツが上手になる! スポーツ脳トレーニング(白夜書房2010)は、子どもの時期にどのように指導すればよいのか、指導者の心構えとして参考になるところが多いと思いますし、その考え方がいろいろ応用できると思います。

読みやすい本ですので、興味のある方はぜひ原本をお読みください。ここでは、子どもの指導に関して述べられているところを抜粋して紹介したいと思います。

『-尐し前までは、トレーニングは厳しくするのが当り前でしたが、最近は「褒めて伸ばせ」なんて言葉も聞いたりします。結局、脳から見ると褒めるのと褒めないのでは、どちらが効果的なんでしょうか?

「練習の種類によっても違う場合があるんですが、ほとんどのトレーニングは「褒める』方が、圧倒的に効果が高いと思います」

-褒めてトレーニングすると効果が高まるんですか?

「では、逆に質問です。褒められるとどんな気分になりますか?」

-僕の場合は恥ずかしいので「もうやめてっ!」ってなっちゃいます。

「なかなかヘソ曲がりですね…。一般的にはどんな気分だか分かりますか?」

-やっぱり、褒められると嬉しいんじゃないでしょうか?

「そうです。褒められると人間は嬉しくなります。そして嬉しくなると脳内には『ドーパミン』という物質が分泌されます」

-また出て来た、ドーパミン! ドーパミンって、新しい技術や戦術を覚えたりする時、あと、子供がトレーニングするときに特に有効な物質でしたよね。

「そうです。特に子供の脳の成長には重要な物質です」

-ドーパミンがたくさん分泌される人は、応用力のあるプレーヤーにもなりやすいんでしたよね。

「そうですね。ちゃんとトレーニングすればですが」

-ブラジル人は元々、ドーパミンが出やすい脳をしているから、サッカーであんなに強いという話もありましたよね!

「確かにありましたが…まあ、尐し落ち着いて…」

-落ち着いてなんかいられないです! だって褒めるだけでドーパミンが出るんだったら、とにかく褒めまくればいいじゃないですか! そうしたら誰でも天才的プレーヤーになれちゃいますよ!

「ところが、そう都合よくいかないんですよ」

-え? ダメなんですか?

「ダメではないんですが…、ただ褒め続けてさえいれば、ドーパミンが出続けるというものではないんです」

-何で褒め続けていてもダメなんですか?

「では…好きな食べ物は何ですか?」

-好きな食べ物ですか? ラーメンですけど。

「では、毎日三食ラーメンがずっと続いたらどうですか? いくら好きでも飽きてくるんじゃないですか?」

-僕はここ5年くらい、ほとんど毎食ラーメンばかり食べてますけど、全然飽きてなんかいませんよ!

「身体、壊しますよ…。まあいいとして、普通の人ならさすがに飽きてくると思うんですが」

-昼は醤油ラーメン、夜は味噌ラーメンとか、味を変えれば全然飽きませんよ!

「………そうですか。一般的には飽きるんです」

-まあ、しょせんその程度ですよね。

「……飽きると嬉しくなくなってしまうんです。そうなるとドーパミンもあまり分泌されなくなってしまいます」

-そうなんですか! じゃあ、ずっと褒めてばかりいると、せっかく褒めてもドーパミンが出にくくなってしまうんですか?

「そうなんです。さらに悪いこともあります」

-悪いこと!? 褒め続けると効果が無いばかりか、悪いことまで起こってしまうんですか?』

『「いつも褒められてばかりいると、褒めてもらえない時に怒りを感じやすくなるんです」

-ええ!? 嬉しくなるどころか怒りを感じるんですか?

「そうです。当り前のことをやってくれないから怒りを感じるわけです。いつも褒めてもらえる場面なのに、褒めてくれないと」

-しかも、褒めてもたいして嬉しくならないんですよね。

「そうです。褒めてもらうのは当り前ですから」

-すごくワガママな性格ですね! 褒められても嬉しくないくせに、褒めないと怒り出すなんて!

「しょうがないんですよ。本人がそうなろうと思っているわけではなく、褒められ続けたために、そうなってしまったんですから。むしろ被害者です」

-なるほど。確かに被害者かもしれませんね。甘やかされて育った子供に、こういった性格が多いと思いますから。

「一概には言えませんが、甘やかす内容が『褒め続ける』という行為だった場合は、怒りっぽくなってしまう可能性もあります。全ての人が必ず怒りっぽくなるとは限りませんが、そういった傾向は確実にあります」

-しかし、難しいですね。褒めることは重要だけど、褒めすぎるとワガママな性格になってしまう。一体、どうしたらいいんでしょうか?

「褒める頻度が重要なんですよ」

-頻度ですか、具体的には?

「まず最初は、良い動きやプレーをしたら2~3回続けて褒めることが重要です」

-なぜ2~3回続けて褒めるんですか?

「『良い動きやプレーをすると褒められる』という記憶を脳内につくるためです」

-なるほど。そうするとまた褒められたくて、良い動きやプレーをしようとしますもんね。

「そうです。良い動きやプレーをして褒められる快感を脳に覚えさせたら、次のステップです。褒めたり褒めなかったりしてみてください」

-褒めたり褒めなかったりですか…? どのくらいの頻度ですか?

「2分の1より尐し多いくらいが、ちょうどいいんです。例えば、良い動きやプレーをした時、時計を見て『分が偶数なら褒める、奇数なら褒めない』と、勝手にルールを作るとか」

-正確に2回に1回褒めてもいいんですか?

「それだと規則的すぎです。ランダムにしないと意味がありません」

-ランダムがいいんですか…。そうやって褒めると、ドーパミンがたくさん出るんですか?

「そうなんです。全く褒めなかったり、褒め続けたりした場合より、ドーパミンが出ます」

-しかし、褒められ続けるよりランダムに褒められた方がいいだなんて…。人間の脳って本当に不思議ですね。

「脳は同じような状況が続くと、飽きてしまいますから、変化をつけてやることが重要なんです。でも、

こういった脳の働きは昔から良く知られていますよ」

-そうなんですか? どんなところでですか?

「恋の駆け引きですよ。小悪魔系女子とか言ったりしませんか?」

-なるほど! 昨日は優しかったのに今日は急にツンケンされて、不安になったらまた優しくしてくるとかいう、例のアレですね!

「そうなんです。あれは脳の働きに即した合理的な行動なんです。だから今回の内容は、スポーツ上達のコツだけじゃなくて、恋愛上達のコツでもいいかもしれませんね」

-この本を読めば、スポーツができて、彼氏彼女までできるかもしれないんですね! ありがとうございます!』

『-ゴールデンエイジって「選手層の厚い世代」という意味だけではないって知ってますか?

「スポーツの世界では『一生に一度だけ訪れる、色んな事を短時間で覚えられる時期』という使われ方をするようですね」

-あ、知ってたんですね…。せっかく自慢しようと思ってたのに。では、脳的にゴールデンエイジは存在しますか?

「ゴールデンエイジの考え方は、おおむね問違いないと思いますが、脳ではもっと詳細な発達がわかっています。例えば、前運動野や前頭前野は8・9歳くらいでほぼ完成します。その前の時期(5~8歳)をスポーツ界では『プレ・ゴールデンエイジ』と呼び、それ以降の心身共に比較的安定した時期(9~12歳)をゴールデンエイジと呼んでいるようです」

-ゴールデンエイジに、プレ・ゴールデンエイジまであるんですか?

「そのようですね。さらに、13歳以降の性的な成熟が加わって視床下部など脳の深部が不安定になり、ネットワークの組みなおしが行われる時期を『ポスト・ゴールデンエイジ』と言うようです。脳の成長で言うのなら、一回目の臨界期は3歳まで、二回目の臨界期が5~8歳、三回目の臨界期が思春期と考えられています。スポーツのゴールデンエイジは、二回目と三回目の臨界期の間、心身が比較的安定的な時期を指します」

-なるほど~。詳しい説明ありがとうございます。でも、話が難しくてさっぱり分からなかったので、もっと簡単に教えてもらえます?

「え!? じゃあ本当に簡単に言います。子供の脳は年齢ごとに発達する部分が違います。特にゴールデンエイジは身体も脳も安定しているので、物事を覚えるのに人生で一番いい時期なんです」

-それなら分かりました。じゃあ、ゴールデンエイジって、どれくらいすごいんですか?

「例えば、大人なら覚えるまでに何十回も練習をしないといけない動きが、ゴールデンエイジなら1~2回で覚えられるとかですね」

-それはすごいですね!

「さらに一度覚えた技術は、脳や身体に損傷がない限り、一生、忘れることがないですからね。自転車の乗り方と同じですよ」

-じゃあ、ゴールデンエイジをさらに活かす方法はありますか?

「一番重要なのが、とにかく継続してトレーニングすることです。9~12歳というと中学受験をする家庭もあるでしょうが、この時期に勉強だけやらせておくのは本当にもったいない。ゴールデンエイジなら集中してやれば学力も短時間で飛躍的に上昇します。ですから、この時期には色んな事に集中して取り組める環境を作ってあげて下さい。この時期にたくさんのことを経験すれば、その後の人生をより豊かに過ごしやすくなりますよ」

-確かに勉強だけさせておくのはもったいないですよね!では、この時期のスポーツのトレーニングは、どんな内容がいいですか?

「この時期に覚えた事は一生、覚えていますから、いつも必要とされる基本技術をやるのが一番いいでしょう」

-ゴールデンエイジで能力を伸ばすためにも、小さいころから厳しくトレーニングしておいた方がいいですよね?

「それは大間違いです。脳の発達に合わせたトレーニングをしないと、効果が薄いばかりか、かえって下手になる可能性もあります。でも、時期ごとに適切なトレーニングをすれば、さらに能力が上がりますよ」』

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