投手の下半身の使い方|プレートの使い方で投げるボールの質が変わる

軸足で立つ
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投手は下半身で全体の約60%のエネルギーを作り出し、そのエネルギーを上半身、手からボールやバットに伝えていきます。

これがうまくできるとパワフルな動きに見えますし、実際にボールの質も変わってきます。

だからこそプレートの使い方も重要になってくる。今回はそんな投手の下半身の使い方についてお伝えしていきたいと思います。

 


投手の下半身の使い方について

投手はどのように下半身を使えばいいのでしょうか?

軸足の踵で立つ

軸足で立つ

まず軸足に体重を乗せたとき、どこで立てばいいのかということです。

これは、よく母趾球という親指の付け根で立つことが正しいとされますが、実際にはそこで立つと非常に不安定になります。

体重を乗せる位置は、この踝の真下あたりの位置になります。

マルカルドの体重分布図

この位置と言うのは、フラット着地ができる位置であり、足裏全体で体重が支えられる位置になります。

脛骨の真下の位置に辺りこの位置に体重を乗せることで、足裏にかかる体重の比率はこのようになります。

体重分布

これがマルカルドの体重分布という考え方で、これが一番立ちやすく、安定する位置だと考えています。

踵でプレートを押す

そして、この踵の位置でプレートを押すわけですが、これはぜひ試していただくとわかりやすいと思います。

一度母趾球でプレートを押して体重移動をしてみてください。その力の入れ加減、加速などを感じていただき、次に踵でプレートを押していきます。

投げ方

こちらの方が押した時の勢いがつきますし、より加速することができる。そうすると、大きなエネルギーを生み出すことができ、それを投げるという動作に変換していくと、ボールの質が変わってきます。

このようの母趾球で押すとやはり加速しづらく、インステップしてしまいます。

投げ方

この違いだけでパフォーマンスは大きく異なっていくので、ぜひ参考にしていただきたい、プレートの使い方になります。

僕が考える投げ方についてはこちらを参考にしていただければと思います。

関連記事:野球選手の投げ方|Izuru Styleが指導時にみている15のポイント

2000年夏の甲子園

この下半身の使い方について、魚住廣信教授がニュースレターの中でこのように書かれています。

素晴らしい投手の共通点

2000年の夏の大会は、和歌山の智辯学園が圧倒的な打撃のパワーを見せ付けて優勝しました。

今年の大会を見て感じたことは、素晴らしい投手がたくさんいたことです。彼らの動きを見ていると、さすがに速いボールを投げられる選手は、身体の使い方が違うということと、体格や体型が素晴らしいということです。それに運動能力が高いことが伝わってきました。

大会期間中に、長野県に高校野球の指導に出かけましたが、投手の身体の使い方の違いが良くわかりました。私がアドバイスしていることは甲子園に出場する投手にはできており、投球にダイナミックさを感じるわけです。

すなわち、プレート上の軸脚の使い方です。投球動作の運動エネルギーの60%が下半身の動きから作り出されるといいます。

その動作ができるかできないかの差がボールの勢い、またダイナミックさの違いとなるのです。特に重心の移動がいかにスムーズに加速されていくかということになります。

プレートを押して重心移動する

速球投手には、間違いなくそれが見られます。持ち上げる脚の使い方によっていろんなフォームが生まれるわけですが、問題は軸脚(支持脚)でしっかりとプレートを押し出して重心を移動させるということです。

私が指導した投手は、結局できないということではなく、体力、筋力的にレベルが低いためにダイナミックな動きとして現れてこないということでした。

特に投げるということを上半身の腕や手で投げると勘違いしていることが多いのです。そうすると、いくらがんばってもボールに勢いがなく、いわゆるボールが伸びずにお辞儀することになります。

打つことも同様で、大きなパワーを出すためには、身体の使い方、すなわち運動エネルギーを下半身で発生し、それを打つ・投げる方向に移動し、次に体幹のひねりによって上肢を加速させ、その加速したエネルギーを手の先のボールやバットに伝えるという流れをいかにパワフルにやれるかということで、結局は体力が必要だということです。

自然な動作を身につける大切さ

パワフルにやることが力みにつながることが多々あります。いわゆる「思いっきりボールを投げる」、「思いっきりバットを振る」と言う意識です。

この「思いっきり」が力を入れるということになり、ボールもバットも加速されないで出てくることになります。ここで必要なことがリラックスすること、そして楽にやることです。

楽にやると力が出ないように思ってしまいますが、そうではなく、楽に動作をすることで加速する自然な動きがわかるのです。

その自然な動きを身に付けなければ、たまたまの「ナイスボール」や「ナイスバッティング」になってしまいます。

「楽に投げたり」、「楽にバットを振る」ことなら何百回繰り返しても疲れないはずです。それによって身体がその動きを覚えるわけです。動作のインプットです。

後はトレーニングによって身体をづくり、力をつけることです。このような考え方はどんな競技種目においても同様です。楽することは、いいかげんで気を抜いていることではけっしてありません。楽にできなくて、試合でどうして力みを抜くことができるでしょうか。

今年の甲子園で活躍した投手は、特に打撃も素晴らしく、投げることと打つことは下半身の使い方が共通していることが良く見て取れました。パワーの出し方は同じだということです。ホームランバッターは肩も強いということでしょうか。 -以上ー

このように書かれており、僕個人としても非常に参考になる内容で、現場でも指導する中で成果を感じることができています。

基本的な投げ方のイメージは3つの動作

投げ方の基本的なイメージは、

  • 立つ
  • 前に(体重移動)
  • 投げる

この3つに分けて考えるとわかりやすいと思います。

どのように立てばいいのか、そしてどのように体重移動すればいいのか、再度にどのように投げ、フォロースルー迎えればいいのか。

このように分けると考えを整理しやすくなります。

関連記事:ピッチャーの手首の使い方|長いイニングを投げたいなら手首の使い方を意識しないこと

 

まとめ

プレートをうまく使うことでボールの質も変わり、安定した投球ができるようになっていきます。一般的に言われるつま先でプレートを押してしまうとどうしても力が弱く、勢いがつきません。

そうではなく、踵でプレートを押すことでより多くの筋肉を動員することができるため、勢いもつけることができます。そうすると球もはしるようになり、全体の動きもパワフルに見えてきます。

そういう投手から魅力が感じられ、より高いレベルへと進んでいくんだと思います。もちろん投げ方だけではなく、基礎体力を向上させることを並行して行うことで、より高いレベルになっていくはずです。

今回の内容で、プレートの使い方のヒントになればうれしく思います。

関連記事:インステップする理由とは?野球選手が知っておきたい身体のこと

関連記事:キャッチボールをするときに覚えておきたい投げ方と手順について

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