短距離選手への指導|HSSRラボ

  • 2016/11/8

先日、魚住先生のところへ中学陸上女子短距離選手の指導をお願いしに伺ってきました。

選手は、兵庫県でもトップクラスのタイムを出していますが、最近は高校へ向けてどのような練習をしていけばいいのか、また走り方に悩みがあったそうで、今回先生にお願いすることになりました。

先生の指導から感じたことは、見た目を真似する指導だけではなく、何のために○○をさせるのか、それを細かい部分まで理解して指導することで、結果が変わるということです。

今日は今回学んだことをまとめていきたいと思います。

走り方の指導から学ぶこと|HSSRラボ

速く走るためにはつま先で走る?イメージと実際の動きの違いについて

マラソンタイムを短縮する|結果から見えた課題と成果について

 

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走るということについて

まず最初にいつものように、選手や親御さんにさまざまな質問をし、今回はどのような指導を受けるために来たのか、現状はどのような状態なのか、これまでの過ごし方、陸上を始めた時期などさまざまな質問をしながら情報を集められていきました。

先日、長距離選手の指導もお願いしましたが、そのときも実際の走り方の指導に入る前に頭の中で、問題点や改善点、走るということはどういうことかということを理解させてから走り方の指導に移っていきます。

練習やトレーニングもそうですが、自分の頭で何のために○○をするのかを理解できていないと、思ったような成果が得られません。

ただ、なんとなく教えられたことをするだけでは身になっていきません。

そのため走るということはどういうことなのかを伝えられていましたが、走るということは地面を蹴ることでも、脚を前に出すことでもなく、重心を運ぶことです。

そして、速く走るためには、ピッチとストライド=脚の回転と1歩の歩幅の関係しかないということを伝えられていました。

このことについては、こちらも参考にしていただければと思います。

速く走るコツ!整理しておきたいスピードと速さについて

 

走り方の指導について

口頭で走り方の考え方や現在の課題などを伝えられ、そこから近くの公園に出かけ実際の走り方の指導に移っていきました。

スキップ

現場でも走り方を指導する際には、スキップをさせたりしますが、意識させるポイントやタイミング、言葉だけなどそういった部分で違いがあり、選手の動きは一つ一つこなすごとに大きくなっていったのが印象的でした。

最初の印象は、一生懸命前に跳ねようとしており、全身に緊張感があり、硬く映りました。

このような動作から始まり、先生が地面の押し方、足裏のポイント、どのように弾むか、そういったポイントを伝えられていくうちに動きが柔らかく、大きくなっていきました。

スキップの目的というのは、ストライドを広げるために行いますが、大切なことは地面からの反力をうまく利用することです。

反力をうまく利用できてくると、最初は、ポンッ、ポンッ、ポンッ、というイメージでしたが、ボオーッン、ボオーッン、ボオーッン、と滞空時間が長くなり、ストライドが大きくなっていきます。

腿上げ

続いて行った腿上げですが、この腿上げはよく勘違いされがちですが、速く走るためには腿を高く上げても関係ありません。

腿を高く上げるのではなく、膝を前に出す感覚で動かすことです。膝を前に出すように走ることで、後方の脚が素早く前方に戻ってくるようになり、脚の回転が円ではなく楕円のような形で動きます。

脚の回転は大きくなってしまうと、その分ロスになります。地面を蹴ってしまうと、後方で脚が跳ね上がり、回転は大きな円を描くように動き、その分だけピッチは下がります。

このような理由から、ここでは膝を前に出すこと、また踵でお尻を蹴るような動きで下肢の動きを教育していきました。

ヒップキック

左右のお尻の真中を踵で叩くように、その場でポンポンポンとヒップキックを行っていきましたが、自分の重心が重力に対して垂直の位置にあるとその場で動くことになります。

ただ、その重心を1cmでも前に動かすと、身体は自然を前に進んでいきます。

ここでは、ヒップキックを行いながら身体を傾け重心を前に運ぶと勝手に進むことを感じさせながら走っていきました。

重心位置を高く保つことで無駄なエネルギーが消費されず楽に走ることができます。そういったことも感じさせつつ走られていくと、指導前に比べると身長が伸びたような印象があり、背が高く見えてきました。

 

指導前と指導後の変化について

指導は、上記以外のことも行われ、簡単にまとめたものが上記になりますが、外から見ていて感じたのは、明らかに選手自身の体感が変わったため先生の話を前のめりになっていくようになった点です。

気持ちよく走れているためもっと走りたいと思っていたのか、表情も明るくなり、楽しそうに走っていたのが印象的でした。

全体の緊張感はなくなり、リラックスして気持ちよく走れているけど、見た目の動きは非常にダイナミックに大きくなったように感じました。

言葉で表現するよりも選手の表情を見れば、どのように感じたのかがよくわかりました。この変化が、自分自身にも出せるように今回学べたことを整理し、日頃の指導に活かしていきたいと思います。

 

今回の指導で感じたこと

前回指導されているところを見て、このときも感じたことですが、冒頭でいかに相手に理解させるか、そこが自分自身はまだできていないところだと感じました。

言葉や図などを用いて理解させたり、その言葉の内容もわかりやすい表現を使って、アスリートの名前や例を出して説明されており、現場でもっとどうすれば改善するのか、どのようなことをしたいのか、どのような考えを持っているのか、それを明確に伝える必要があります。

いつも言う所の“できているつもり”であって、改善しなければいけない点でもあります。

先生と比較すること自体おこがましいことではありますが、先生がクライアントさんに対して説明する姿を見ていると、自分自身が現場で行っている理解していただくための内容が薄いように感じました。

動作の指導については、指導していることは何のためにやっているのか、その細かな点が抜けているため、ただ形を真似ているだけのことがあります。そのため結果は伴っていなかったということがあります。

勉強会では、見た目の部分は学べたとしても本質的な部分や、細かな部分は1回や2回では学ぶことができません。こういう実際に指導をされている姿を見るとそれがよくわかります。

  • わかっているつもり
  • できているつもり

が多く、学べば学ぶほどそれが多くなり、これまで学んだことをもっと深く掘っていかないといけないと感じます。

 

最後に

勉強会だけに限らず、このように実際の現場で学べることは本当にありがたく、自分自身のためにもなります。

先生がいつも言う、結果に嘘はないという言葉を指標にし、自分がやったことを振り変えると期待に応えられることは増えてきましたが、まだまだ納得できない部分が多くあります。

トレーナーとしてもしかり、一人の人間としてもしかり、もっと成長していけるように、改めて足元を見つめ直し、学び続けていきたいと思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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