\この記事をSNSでシェアする/


ランニング中や後に膝周りが痛み出し、走ることができない。休めば一時的に痛みは引くけど、走り出すとまた痛みが再発してしまう。

こういったランニング障害で悩んでいる方もいると思いますが、もし膝周りの組織(骨や靱帯など)に損傷などがなければ、走り方や着地の改善が一番のポイントになります。

また、おそらく膝周りの筋肉も非常に硬くなっているはずですので、硬くなった筋肉を柔らかく緩めることも重要なんですね。

この記事では、

・ランニングで膝周辺が痛くなる原因
・ランニングで発生する膝周辺の痛みを改善する4つの手順

などをパーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

 

変わる“きっかけ”を!無料体験受付中 IZURUでは、1回で変化を実感できる「身体調整」や「パーソナルトレーニング」の無料体験を随時実施。変わる“きっかけ”をご提供するので、ぜひ気軽にスタジオにお越しください。

無料体験に行ってみる

ランニングで膝の痛み(内側・外側)が発生する原因

現場でも「ランニング後に膝周りが痛む…」という相談を受けることがありますが、原因を探っていくと以下のようなことが考えられます。

走り方や着地の仕方が不自然

ほとんどの方に共通しているのは、

・ランニングフォーム
・走り方や着地の仕方

などが不自然で、動作を見ていると違和感があるんですね。具体的に表現すると、

・ランニング動作が硬い
・動きが止まって見える瞬間がある
・足首などが緊張している
・不自然な身体の使い方をしている
・フラットに着地できていない

など、走り方やランニングフォームに問題が見られます。

まず前提になるのが、ランニング時の着地は「足裏全体」「3点支持」「フラット着地」などになるのが自然なんですね。

こういう状態で着地できると、足部にある4つのアーチが適切に働き、衝撃を吸収する働きをしてくれます。

4つのアーチというのは、

・内側縦弓
・外側縦弓
・中足骨弓
・横弓

この4つですね。

内側縦弓

外側縦弓

中足骨弓

アーチの機能は手で表現するとわかりやすくて、足に体重がかかっていない状態であればこのようなアーチを描いています。

足のアーチ

この状態に適切な状態(フラット着地)で着地ができると、以下のように全体が縦につぶれるような状態になり、着地の際に受ける地面からの衝撃を緩和してくれます。

全体にへしゃげる

こういう足の使い方をするためには、ちょうど「踝の真下」のこの位置に体重を乗せることが必要です。

そうすると、ランニングをしても膝周りに痛みが出ることはほぼありません。ただ、この位置から着地がズレてしまうことによって膝周りに痛みが出やすくなるんですね。

ランニング後に膝の内側が痛む場合

例えば、ランニング後に膝の内側(お皿の下あたり)に痛みが出る方の場合、

・足の内側
・母趾球辺り

などで着地を繰り返している可能性があります。

母趾球あたりで着地

こういう着地の仕方をしてしまうと、先ほど解説したアーチが適切に衝撃を緩和できず、着地の際に膝の内側辺りに大きなストレスがかかります。

そうすると、足の内側の延長線上にある、

・半腱様筋
・薄筋

などの筋肉に過度のストレスがかかり、次第に弾力を失って硬くなるんですね。

半腱様筋

薄筋

これらの筋肉は骨盤から膝の内側につながっている「鵞足(がそく)」という部分に付着しており、ここで炎症が起こると鵞足炎になります。

鵞足炎

直接ストレスを受けている筋肉は内ももあたりにありますが、痛みが発生する部分はそれらの筋肉の腱の部分なんですね。

ですので、内ももあたりに触れると非常に硬くなっていると思いますが、痛み自体は膝の内側辺りに出る。こういう方は、母趾球あたりで着地を繰り返していることが根本的な問題です。

その他の走り方の問題点としては、「母趾球あたりで地面を蹴る」などの意識で走っている場合も、膝の内側に痛みが出る可能性が高くなります。

母趾球あたりで地面を蹴る

逆に膝の外側あたりに痛みが出る場合は、上記で解説したことと逆のことが起こっているはずです。

ランニング後に膝の外側が痛む場合

膝の外側や太ももの外側で痛みが出る方の場合は、

・足の外側で着地を繰り返す
・小指の付け根辺りで地面を蹴る

こういった癖があるはずです。

足の外側で着地

こういう着地などを繰り返してしまうと、太ももの外側にある「外側広筋」という筋肉や「腸脛靭帯」などが過度にストレスを受けるんですね。

外側広筋

腸脛靭帯

これらの箇所がストレスに耐えられなくなると、太ももの外側や膝のお皿の外側で炎症が発生し痛みが出ます。

・外側広筋腱炎
・腸脛靭帯炎

という症状になり、これらを改善するためにはまず「外側広筋」や「腸脛靭帯」などを徹底的に緩めることが重要です。

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

ここまでの解説で、なんとなく痛みの原因を理解していただけましたか?そのほかの原因もあるので、解説しますね。

シューズやインソールが変形している

走り方の問題以外で現場でよくある原因の1つに、

・シューズ
・インソール

などが変形してしまっていたり、自分の足に合っていないケースがあるんですね。

適切なシューズやインソールを使用できると、足裏はフラットの状態に着地できるはずです。ただ、シューズなどが変形していると、どれだけ動作が自然でも変形している方向に着地がズレます。

そうすると、

・足の内側や外側の部分で着地してしまう
・局部の筋肉へのストレスが大きくなる
・次第に筋肉が硬くなり、痛みにつながる

という流れができあがってしまうんですね。

こういう方の場合は、シューズを変えることです。そうすればランニング後の膝周りの痛みは改善します。

ここでは「変形」という表現をしましたが、

・シューズの横幅が合っていない
・シューズが小さい&大きすぎる
・インソールに穴が開いている

など、こういったことはすべて膝の痛みの原因になり得ます。

今膝周りの痛みで悩む方は、シューズやインソールが変形していたり、自分の足の形状に合っているでしょうか?

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

1度チェックしていただくと、問題が発見できるかもしれません。

オーバーワーク(走りすぎ)

もう1つよく原因になるのが「オーバーワーク」です。いわゆる走りすぎですね。

走りすぎが原因の場合は、おそらく数日間走らずに休むと痛みは改善すると思います。ただ走り出して痛みが再発する方は、問題は走り方にあるはずです。

多くの方は、

・走り方
・走りすぎ

が合わさっているケースがあるので、もしオーバーワークの方は「休息する」「筋肉を緩める」「走り方を改善する」という流れが改善のために必要になります。

アクシデント

ちなみに付属の原因としては、アクシデントもあります。

・たまたま着地がまずかった
・足元が滑って、不自然に着地をした
・小石を踏んでしまった
・誰かとぶつかりそうになって避けたら膝が痛んだ

こういったアクシデントによって膝周りに痛みが出てしまうということもあるんですね。

身体に起こる痛みは脳が感じており、こういったアクシデントによって一度でも膝周りの痛みを脳がインプットすればそのまま痛みが出続けます。

このように、ランニング後に膝周りが痛くなる原因としては、

・走り方や着地の問題がある
・シューズやインソールが変形している
・アクシデント

などが考えられ、逆の言い方をすれば、

・走り方や着地を自然に直す
・シューズやインソールを新品に変える

などのように原因を取り除くことができると膝周りの痛みを改善することができます。

ではランニングで発生した膝周りの痛みは、具体的にどのようなことをすれば改善できるのでしょうか?

 

ランニングで発生する膝の痛みの改善手順①:全身の筋肉を緩める

まずやるべきことは、全身の筋肉を緩めて自然な状態に直すことです。

特に下半身の筋肉が硬くなっているはずですので、徹底的に筋肉を緩めて柔らかい弾力ある状態へと直します。

脚の筋肉を緩める方法は「【徹底解説】ふくらはぎの外側が張り出す&太い原因と細くする6つの方法」で紹介しているので、こちらを参考に実践してみてください。

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

膝の内側の痛み(鵞足炎)で悩む方は、以下の動画内容が効果的ですので、この方法がおすすめですね。

これらの方法で筋肉を適切に緩められると、1度その場に立ってみてください。そうすると、「踝の真下」に自然に体重が乗ることがわかると思います。

この感覚は次に行う「フラット着地のインプット」で活用するので、ぜひ感覚的に理解しておきましょう。

 

ランニングで発生する膝の痛みの改善手順②:着地の仕方を改善する

筋肉を緩められると、次は「フラット着地」といって、足裏全体で着地することを身体にインプットしていきます。

この着地ができると、

・着地の際に受ける衝撃が全身に分散される
・部分にかかるストレスは軽減される
・ランニング障害が根本的に改善できる

という流れができ、根本的な痛みの改善ができるんですね。

この着地の改善方法は、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考に実践してみてください。

 

ランニングで発生する膝の痛みの改善手順③:走り方を改善する

フラット着地が確実にできるようになると、次はランニングフォーム・走り方そのものを自然な動作に改善していきます。

走り方の改善方法は以下の記事で解説しているので、こちらを参考にスムーズな走り方を習得していきましょう。

おそらくほとんどの方はここまでお伝えした流れが適切にできると、膝周りに痛みが発生することなく走ることができると思います。

もしまだ痛みが出てしまう場合は、シューズを変えることをおすすめします。

 

ランニングで発生する膝の痛みの改善手順④:シューズを変える

いくら走り方が自然になっても、シューズに変形があればランニング障害が改善できないケースがあるんですね。

もし今履いているシューズに変形があったり、足に合っていない場合は、新品に買い替えることで痛みは改善するはずです。

シューズについては以下の記事で詳しく解説しているので、こちらをよかったら参考にしてみてください。

こういった一連の流れでランニングで発生する膝周りの痛みは改善できるので、ぜひ1つ1つを丁寧に実践していきましょう。

 

ランニングで発生する膝の痛みの原因と改善手順のまとめ

今回は、ランニングで発生する膝周りの痛みの原因と改善方法について解説しました。

・膝周りの痛みは、主に走り方のまずさで発生する
・母趾側で着地=膝の内側で痛みが発生する
・小趾側で着地=膝の外側で痛みが発生する
・改善のためには、まず全身の筋肉を緩める
・フラット着地をインプットし、走り方を改善する
・シューズに変形があれば新品に変える
・この一連の流れができると膝周りの痛みは改善できる

こういった内容をお伝えしました。

膝周りに痛みがあれば気持ちよくランニングすることができず、気持ち的にもヤキモキしますよね。ただ、今回の内容で現場でも改善がみられています。

筋トレとかも特に不要ですし、根本原因を取り除くことが何よりも重要なんですね。今回の内容が、気持ちよくランニングを再開できるきっかけになればうれしく思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

無料体験・パーソナルのお申込みはこちら

https://izuru-personal.com/wp-content/uploads/2023/04/吹き出し-300x300.jpg

今回お伝えした内容は、パーソナルのセッションだとより確実に改善可能です。もしご自身で改善が難しい場合は、お気軽にご相談ください。

無料体験のお申込みはこちら
パーソナルのお申込みはこちら
【毎月1名限定】パーソナルモニター募集
ペアパーソナルのお申込みはこちら

最新記事

効いてない証拠?腹筋が筋肉痛にならない原因と3つの改善方法
本当に効果なし?バランスディスクの効果や5種類の使い方を解説
本当に好転反応?ストレッチング後に筋肉痛が起こる原因と3つの改善方法
本当に効果なし?踏み台昇降で効果を上げる4つの方法

関連記事

メンタルは変わらない?筋トレで不安障害が悪化する原因と4つの改善方法
プランクだけで痩せるのか?痩せないのか?トレーナーが徹底解説
筋肉がなさすぎて筋トレできない方必見!効率良く筋肉をつける2つの方法
筋トレ後にイライラする(怒りやすくなる)&寝れない原因と4つの改善方法



\この記事をSNSでシェアする/

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP