ストレスと自律神経のバランスの乱れは深く関係しており、ストレスが多く溜まっている方は、もしかするとイライラしたり、動機・息切れが起こっているかもしれません。
この問題を解決するためには、精神的に強くなる、ストレスのない環境に身を置くなどと言われることもありますが、この意見ではおそらく自律神経の乱れを整えることは難しいと思います。
なぜならそんなにすぐに精神的に強くなれることも、ストレスのない環境に身を置くこともできないからです。
大切なことは、日常生活の中でいかに乱れた自律神経を整えることができるのか。そしてそのためには何をすればいいのかを知り、実践することだと思います。
自分の身体は遺伝的にこういう症状が出やすい、自分はこういう気質だから身体が弱い。そう考えていることがストレス過多によって、自律神経の乱れがあることで起こっている症状があるかもしれません。
今日は、ストレスと自律神経の関係、そして自律神経のバランスが乱れることで起こる7つの症状と改善についてお伝えしていきたいと思います。
こちらの記事も参考にしていただければと思います。
自律神経とは?
そもそも自律神経とはどういうものなのでしょうか?
まず、自律神経とは、交感神経と副交感神経があります。
交感神経 |
内臓などを管理する役割を持っており、ご自身でどうこうしようと思わなくても、自然にコントロールを行います。血管を収縮させて血圧を上昇させたり、心臓の拍動を早めたり、トイレを抑制したり、身体が動く、活動するために良い状態、必要な状態を作ってくれる存在です。 見方を変えると、交感神経が優位の場合、身体は興奮状態にあります。 |
副交感神経 |
交感神経の役割と比べると、逆の働きをする副交感神経。血管を拡張させ血圧を下げる。心臓の拍動を遅くし、トイレを促進する。リラックスするためにはこの副交感神経を優位にする必要がある。 副交感神経が優位の場合、身体はリラックス状態にあります。 |
まとめるとこのようなイメージがわかりやすいと思います。
自律神経はバランスがとれていることが理想
それぞれの役割をお伝えしていきましたが、交感神経と副交感神経との関係で、このようにどちらかに傾いてしまうことに問題があります。
一番の理想はシーソーがどちらにも傾かず、まっすぐの状態が理想とされます。
この関係が崩れてしまうから身体に不調が出てきてしまい、高血圧、動悸、息切れ、さまざまな病気、がん、痛み、身体のだるさなどを引き起こすとも考えられます。
関連記事:自律神経の乱れは、不整脈・狭心症・高血圧・膵炎・腎炎などと関係があり整えることが重要である
なぜ自律神経のバランスは崩れてしまうのか?
今送っている生活を振り返ってみると、どこかにストレスを感じているところはないでしょうか?
①職場や仕事関係
大方の方は、職場や仕事でストレスが溜まってしまうと思います。
- 残業が多く、かなり忙しい
- 上司との相性が悪く合わない
- 常に周囲に上司がいる
- 大きなお金を動かすので、精神的に疲れる
- 室内の温度が低く、とても寒い
こういったことが原因でストレスは溜まってしまい、交感神経が優位になってしまう可能性があります。
②人間関係
年齢を重ねるといろんなことを経験される方もいらっしゃいますが、ご近所さん、仕事仲間、家族などさまざまなところで人とうまく合わない。
人間関係が原因でストレスをためてしまう方も多いと思います。
③私生活に問題
夜更かしをしたり、生活リズムがバラバラになってしまうと、自律神経のバランスが崩れる原因になります。
人の体内時計は約25時間周期で回っていると考えられる教授がおり、それだと24時間周期のかなりのずれが生じてしまう。だけど、体内時計を一定に保つために、毎日リセットが行われている。
このリセットを行うことで、体内の機能なども一定リズムを保つことができていますが、このリセットされるタイミングというのが、光を浴びた時です。
つまり、朝日を浴びることによって体内時計は一度リセットされる。ですが、夜更かしをして昼過ぎに目を覚ます。また、夜スマホやテレビを見すぎることで、体内時計が狂ってしまいます。
そうすると、身体は一定のリズムを刻めず、これがストレスとなります。
こういった私生活での夜更かし、生活リズムの乱れも自律神経のバランスを崩してしまう原因のひとつになる可能性があります。
自律神経のバランスが崩れることで起こる7つの症状
これらがすべてではなく、他にも起こる症状はありますが、今回は7つをご紹介していきたいと思います。
1、低体温
これは現代人の多くの方が悩む症状のひとつだと思います。季節に関係なく手足などの末端が冷える。
交感神経、副交感神経のどちらが優位になってしまっても最終的には低体温になってしまいます。
2、高血圧
交感神経が優位になると、血管は収縮し細くなってしまいます。すると、血流が悪くなるためより血液を全身に送ろうと心拍数が上がります。
そして、血管にかかる圧も増すため高血圧になってしまいます。
3、睡眠障害
寝る時などはリラックスさせるように副交感神経が働くため、ストレスが多い時などは睡眠障害になる可能性があります。
4、便秘
神戸や東北で大きな震災が起こり、多くの方が被災されたときストレスによって多くの方が便秘に悩まされたといいます。
腸の働きは、副交感神経の働きによって活発になるため、ストレスが多いと腸が働かず、便秘になってしまう可能性があります。
5、がんや肺炎等
交感神経が優位になると白血球の中の顆粒球というものが増えます。
この顆粒球は、外部から体内に入ってくる細菌を殺す役割がありますが、交感神経が優位になってしまうと外部のものだけではなく、身体の細胞を傷つけてしまうことがあります。
結果的に免疫が下がり、がんの発症や胃炎、肺炎など●●炎と言われる病気にかかりやすくなります。
6、脳梗塞や心筋梗塞
先ほど高血圧のところで交感神経が優位になると血管が収縮するとお伝えしましたが、その影響で脳や心臓などで梗塞が起こりやすくなります。
7、身体のだるさ、疲労感
肩こりの原因は、肩周りの筋肉が硬くなり老廃物が溜まることでだるさを感じるといわれています。これと同じで、交感神経が優位になることで体内の循環が悪くなり、全身でだるさを感じてしまう可能性があります。
身体に起こるほとんどの症状はこの自律神経のバランスの乱れとして考えることもできるため、自律神経のバランスの乱れが身体に与える影響は非常に大きいことがわかります。
では、自律神経のバランスが崩れることでさまざまな症状を引き起こすことは理解していただけたと思いますが、どうやってバランスを整えればいいのでしょうか。
自律神経のバランスの乱れを改善する方法
自律神経のバランスを整えるためには、現場で成果を感じれたことは以下の3つです。
深呼吸を繰り返す
これが最もクライアントさんに成果を感じていただけた方法になりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
- 仰向けになり、手足を楽に感じるポジションに置く
- お腹を軽く膨らませるイメージで、鼻から軽く息を吸う
- ろうそくの火を消すようなイメージで、細く長く口から息を吐く
ポイントは、大きく深呼吸を繰り返そうとせずに、ストレスが多い方程呼吸は浅いはず。ただ、呼吸を繰り返すと深くできるなりますので、焦らず、気持ちよく繰り返せる範囲で呼吸を繰り返します。
時間については、5分、10分行っていただいて構いません。徐々に気持ちよさを感じれるので、時間というよりもリラックスできるので、時間も忘れて行えると思います。
ここでご紹介している呼吸は、体幹部の下・真ん中・上と3ヶ所に分けてお伝えしていますが、下の部分のお腹でずっと呼吸を繰り返していただければ大丈夫です。
3ヶ所に分けることで体幹部が全体的に緩みますが、自律神経を整える目的の場合、お腹のみで十分です。
太陽の光を浴びてウォーキング
自律神経を整えるためには、一定のリズムを身体に与えることです。
一定のリズムを感じるということは、昔幼い頃に親に背中をトントンされていたことがわかりやすいと思います。
もしそのリズムが崩れると不快感が出るけど、一定のリズムで母親のぬくもりが手を通して感じられるとすごく安心する。
リラックスでき、安心して眠れたことを覚えている方も多いのではないでしょうか。これからもわかるように、一定のリズムを感じることで自律神経は整ってきます。
そのためには、通勤時でも、時間をつくってでもいいので、日光を浴びながら一定のリズムを感じながらウォーキングをしてみてください。
朝の新鮮な空気が吸えるだけでも本当にリフレッシュできると思います。
誰かに触れられること
先ほど母親にトントンされると自律神経が整うということをお伝えしましたが、誰かに触れられることもまた自律神経を整えてくれます。
何か悲しいことがあって、落ち込んでいるとき、誰かがそっと背中に手を当ててくれることで安心した経験はないでしょうか。お年寄りなんかは、おひとりで生活をされている方もいますし、誰かに触れられるだけでも身体が楽になることもあります。
触れるという刺激も自律神経を整える刺激のひとつになります。
このようにストレスが多くなり、自律神経のバランスの乱れを感じている方は、まず上記の3つのうち1つでもいいので、実践していただきたいと思います。
関連記事:ストレス過多の方はトリプトファンを摂取してセロトニンを作ろう!おすすめのサプリ4選
まとめ
日本人は特に「しんどいことが良い」とされる風潮が強いと思います。だけど、実際にそれが健康につながるかというと、マイナスになることが多いような気がします。
楽をする、快適さを感じる=さぼっている。そういう認識をされる方も多いと思います。
ですが、実際はそうではないと思います。もちろん時と場合によりますが、はっきり言えることは、一般の方であれば日常の中にもっと気持ちのいいこと、ご自身が進んでやりたいと思うことを取り入れることで今よりも快適な生活ができるはずです。
精神論だけで片付けるのではなく、実際に自律神経のバランスを整えることを実践し、その中で精神的な部分も落ち着いてくるはずです。
ストレスが多いなと感じる方は、ぜひ自律神経のバランスを整えていただきたいなと思います。
今日の内容が少しでも参考になれば嬉しく思います。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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