言葉の質を考える。現場で感じる伝える言葉とタイミングの大切さについて

言葉

 先日、ニュースを見ているとつんく♂さんが、食道を使って声が出るようになってきているという報道を見ました。

あれだけの歌声を持っていた方が、声を失うということはどれだけつらいことか、想像するだけでも心がギュッとなってしまいますが、生きるための選択だということでした。

人は何気なく言葉を発していますが、この言葉は非常に大きな影響力を持っていると思います。

歌声で誰かを感動させたり、罵声を浴びせ恐怖に怯えさせたり、そっとかける言葉で誰かが安心したりします。

日頃、何気なく発している言葉は、思った以上の影響力を持っており、この言葉の質を考えることで、これまでと違った景色を見ることができるかもしれません。

今日は現場で感じる言葉の質の大切さや、言葉をかけるタイミングで相手の動きが変わるということをお伝えしていきたいと思います。

 

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現場で感じる“言葉”の大切さ

パーソナルトレーナーになり、魚住先生に言葉の大切さを学んでから現場でも意識を向け、言葉の内容や伝えるタイミングを考えています。

ベンチプレスをしている方がいるとします。

ベンチプレス

このような動作をしているときに、

  • 1・・・2・・・3・・・

とカウントされるのと、

  • 1、2・・・2、2・・・3、2・・・

とカウントされるのとでは、力の入り具合が異なってきます。

前者の場合、リズムがとりづらく力の入れどころが曖昧であり、このような言葉だけではバーを上げるタイミングが分かりづらい。

でも、後者のカウントの場合、下ろして1、上げて2、というようにバーの上げ下げするタイミングがわかりやすく、力の入れどころもカウントに合わせるとわかりやすくなります。

言葉の強弱をつける

また1、2・・・2、2・・・というカウントでも、

  • 1、2

と表現するのか、

  • 1、2!

と表現するのかで力の入り方が変わります。

声に関する研究で、自分であっても、他人であっても、力を入れるときに声を出すと、発揮できる力が増すことが分かっています。

そのため、何気なくカウントするのか、力を最も入れてほしいタイミングで、大きな声を出すのかでも発揮できる力は異なってきます。

このように言葉の強弱をつけることでも、発揮できる力は異なります。

 

現場で考えている言葉について

スポーツ選手への指導をしていると、よく長嶋監督が使っていたような擬音を使います。

  • バアーン!
  • ドーン!
  • ボオーン!
  • シュッ!
  • ピュッ!

など、その時々に応じて言葉を変え、選手にしてほしい動作に一番合う擬音を選択するようにします。

擬音の活用例

野球選手の指導のときに、よく行うのがインパクトやリリースの瞬間により力を発揮させるために、こちらが声を出します。

例えば、投げる場合であれば、リリースの瞬間に「パッ!」っと表現したりします。

リリース

また打つときのインパクトでは、「ハイ!」などと言い、その選手や時々に応じて言葉を変えながら言葉を伝えていきます。

インパクト

しゃがみ込むとき

セッション中によくしゃがみ込みをいろんな目的で行っていきます。

このしゃがみ込みというのは、足首が緩むと膝関節、股関節も緩みやすくなり、しゃがむ手順というのはこの順に動くことでスムーズにしゃがみ込むことができます。

しゃがみ込み

しゃがみ込み

このとき、スムーズにしゃがみ込ませるためにかける言葉は、「スト~ン」「フワッ・・・」「ぐしゃっ」などの言葉の表現をよく使います。

これらは一例ですが、言葉の表現がまずかったり、かける言葉のタイミングがずれるとクライアントさんは、目的通りの動きがしづらくなります。

これは言葉をかける側の問題があり、こういった言葉の影響力は思った以上に相手に現れてしまいます。

 

体幹が緩まない理由

以前、あるクライアントさんの体幹部を緩めようと思い、呼吸を行っていました。

ですが、何度やっても思ったような変化が起こらないことがありました。

後に分かったことですが、クライアントさんが行う呼吸のリズムと、僕が言葉で伝えるリズムの方が早く、呼吸が小さくなってしまっていたため、思ったように体幹部が緩みませんでした。

もうひとつは、ある野球選手にバッティング時のインパクトのタイミングで「グッ!」という言葉をかけて、うまくボールに力が伝わるように声かけをしていました。

ただ、どうしてもタイミングがワンテンポ遅れてしまい、動きも硬さが感じられました。

そこで、「ポーッン!」という表現に変えてみると、動きの硬さもなくなり、タイミングも合うようになっていきました。

これらは、たった一言ですが相手にとっては大きな影響を与えることになり、言葉の重要性を感じた出来事でした。

トレーナーとして言葉を使うというのは、非常に大切なテクニックのひとつだと感じます。

 

最後に

今日は言葉の大切さについてお伝えしていきましたが、いかがでしたでしょうか?

発した言葉だけではなく、それ以上のものも一緒に伝わり、相手はそれらを含めて言葉を受け止めます。

同じ言葉であっても、この人に言われても大丈夫だけど、この人だと腹が立つ。そんなこともありますが、大切なことは想いだったり、気持ちなのかなと改めて思います。

簡単に飾ることができますし、表だけの表現もできます。

ただ、本当に大切なことは想いがなければ伝えることはできないなと思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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伊藤 出パーソナルトレーナー/代表 投稿者プロフィール

Izuru Style代表/パーソナルトレーナー伊藤 出。
STORY・VERY読者モデル、アナウンサー、宝塚歌劇団員の元専属トレーナー。神戸女子大学ラクロス部、三菱重工業神戸在籍野球選手の専属トレーナー。
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