太い腕に憧れる方におすすめな筋トレ種目の1つに「アームカール」がありますが、この種目はシンプルが故に、細かいやり方が重要になります。
肘を曲げるときの腕の位置や、手首の角度によって上腕二頭筋(力こぶの筋肉)への刺激が大きく変わってしまう。
せっかくアームカールをやるのであれば、できるだけ効果が出るやり方やフォームを習得したいですよね。
この記事では、
- アームカールで鍛えられる筋肉
- アームカールの効果
- アームカールの3種類のやり方・フォーム
などをパーソナルトレーナー歴11年の僕が解説していきます。
今回の記事の内容
アームカールで鍛えられる筋肉
アームカールで主に鍛えられる筋肉は、以下の通り。
- 上腕二頭筋(力こぶの筋肉)
- 腕橈骨筋(前腕の筋肉)
などです。
アームカールの効果
今回ご紹介するアームカールは3種類ですが、全て上腕二頭筋をメインに刺激できます。
そうすると、特に男性には嬉しい、
ボコッと盛り上がった太い腕になれる
というのがアームカールの最大の効果です。
また上腕だけではなく、前腕部分も太くできるので、腕を太くしたい方におすすめの種目ですね。
アームカールのコツ
また、ぜひ知っておいてほしいことの1つに「顎の動き(頸反射)」があります。
アームカールを行う時、
- 肘を曲げる=顎を引く
- 肘を伸ばす=顎を上げる
という動作を意識的に行ってみてください。
そうすると、より上腕二頭筋に力が入りやすく、刺激の加わり方が変わるのがわかると思います。
アームカールで肘を曲げるときの顎の向き
イメージとすれば、肘を曲げるときは以下の通り。
顎を引くような動作を行うことで、上腕二頭筋の力が入りやすくなり、本当に苦しい場面でも重りをあげやすくなります。
アームカールで肘を伸ばすときの顎の向き
持ち上げたダンベルを下ろし、肘を伸ばしていくときは、顎を上げるようなイメージで動作を行います。
アームカールを行う時に、この顎の動きが逆になっている場合、力が抜けやすく扱える重量が下がります。
そういう状態では、本来の効果が得られません。このちょっとした顎の動きの違いでも効果が変わってくるので、ぜひ豆知識として覚えておいてくださいね。
では、上記でお伝えしたような効果を実感するためにどのようにアームカールを行えばいいのでしょうか?
【筋トレ】アームカールのやり方・フォームを解説
まずは、基本的な動きを解説しますね。
アームカールの基本的なやり方・フォーム
手順
- 脚を肩幅に開き、手の平を正面に向けた状態でバーを持つ
- 腕を若干前に出しつつ、顎を引きながら肘を曲げる
- 顎を上げながら肘を伸ばし、体側よりも腕が引けないように注意する
- 肘を完全に伸ばし切らず、若干曲がった状態で再度肘を曲げる
細かいポイントなどもあるので、それぞれお伝えします。
①アームカールの開始姿勢
まずバーベルを持った状態で立ちます。
そして、軽く肘を曲げた状態でバーベルを構えます。
肘の関節の構造上、完全に肘を伸ばしきった状態で構えてしまうと力が入りづらいですので、筋トレ初心者の方は軽く肘を曲げた状態からスタートします。
そして、気持ち手首を軽く手前に巻く(曲げる)ようなイメージでバーベルを持っておきます。
②顎を引きながら肘を曲げる
開始姿勢がとれると、そこから若干腕を前に出しながら肘を曲げていきます。このとき、軽く顎を引いて目線を下げる。
ここで注意したいのは、現場でもよく初心者の方でみられますが、「肘が後方に引けてしまう」という動作。
基本的には体側よりも腕は少し前側の位置にあることで、上腕二頭筋へ適切な刺激が加わります。
身体の後方側へ肘が引けてしまうと、負荷が逃げてしまってうまく上腕二頭筋を刺激することができません。
必ず、体側よりも少し前側の位置で肘を曲げるようにします。
これも実際に試してもらうとその違いはよくわかると思うので、肘を曲げるときは「腕を軽く前に出す」意識を持って動作を行っていきましょう。
③同じ軌道で肘を伸ばしていく
そして、曲げた肘を同じ軌道を通るように伸ばしていきます。
このときも上記で解説したように、肘が後方に引けないように注意しつつ、身体の少し前側で肘を伸ばしていく。
このとき、顎を上げることで上腕二頭筋への刺激はより強くなり、力が抜けにくくなります。
④肘を伸ばし切らずに再度肘を曲げる
曲げた肘を伸ばしていき、最後は完全に肘を伸ばしきらないようにします。
軽く曲がったところで切り返し、再度肘を曲げ始める。
あとは同じ要領で限界まで繰り返せば、上腕二頭筋(力こぶ)は肥大し、太い腕になっていきます。
重要設定などについては、「筋トレをしても筋肉が大きくならない原因と大きくする5つの方法」で詳しく解説しているので、こちらをご覧ください。
アームカールのNGフォーム
先ほども少し触れていますが、よくあるアームカールのNGフォームは、
- 肘を曲げるときに、体側よりも腕が後方にくる
- 肘を曲げるとき、顎が上がる
- 反動を使いすぎる
- 肘を伸ばすときに、上腕二頭筋に効かせられていない
などです。
このような動作を避けてアームカールを行ってほしいですね。
ここまではバーベルを使ったアームカールについてお伝えしました。
続いてはダンベルで行うアームカールなどもご紹介していきますね。
【筋トレ】ダンベルカールのやり方・フォームを解説
基本的な動きは先ほど解説したアームカールと同じ動きですが、少し前腕の動きが変わってきます。
ダンベルカールの基本的なフォーム
手順
- 親指を正面に向けた状態で、左右の手にダンベルを持つ
- 気持ち腕を前に出しながら肘を曲げる
- このとき顎を引きつつ、視線を少し下げる
- 小指を内側に捻るように、肘を曲げ切る
- 動きを巻き戻すかのように、肘を伸ばす
- この動きを10回×3セット行う
肘を曲げるとき、「小指を内側に捻る」ような動作を行うと、より上腕二頭筋(力こぶ)を刺激できます。
バーベルだとこの動作ができませんが、ダンベルを使うとこれができるため、この動作を取り入れていきましょう。
そうすれば、より上腕二頭筋を肥大させることができるので、肘を曲げるときは小指を内側に捻るように動作を行います。
ダンベルカールのNGなフォーム
ダンベルカールをするときによく起こりがちなフォームは、先ほどお伝えしたNGフォームとほぼ同じで、
- 腕が身体の後方にきた状態で肘の曲げ伸ばしを行う
- 肘を曲げるときに、顎を上げてしまう
これらの動作をすると、上腕二頭筋に効かせづらくなるので、避けてほしい動作ですね。
特にダンベルカールの場合、バーベルを使うよりも肘が引けやすいため肘の位置には注意が必要です。
ダンベルカールのバリエーション
もし、腕の動きが難しく感じる方は、手のひらを正面に向けたまま行うのもあり。
イメージとしては、先ほどお伝えしたバーベルでのアームカールをダンベルで行うイメージ。
動きがシンプルなので、ダンベルカールの動きがやりづらい方は、まずはこういったシンプルな動作でもOKですね。
【筋トレ】インクラインダンベルカールのやり方・フォームを解説
続いては、少し上級者向けの方法ですが、最も上腕二頭筋が肥大する方法です。
インクラインダンベルカールの基本的なフォームは、以下の通り。
インクラインダンベルカールの基本的なフォーム
手順
- 45度ぐらいに角度をつけたベンチに仰向けになる
- 両手にダンベルを持ち、軽く肩甲骨を寄せる
- 腕は地面方向に垂らし、上腕二頭筋の伸びを感じる
- 腕を少し前に出しながら肘を曲げる
- このとき、小指を内側に捻りながら肘を曲げる
- 上腕二頭筋に効かせながら肘を伸ばす
- 肘を伸ばす時は、軽く顎を上げればより上腕二頭筋に効かせやすくなる
※スタジオにインクライン用のベンチ台がないので、実際インクラインダンベルカールをするときは、もう少し身体を起こした状態で行ってくださいね。
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インクラインダンベルカールのNGなフォーム
インクラインダンベルカールでよくあるNGな動きは、
- 腕の位置を変えずに肘を曲げる
- 肩甲骨を寄せず、気持ち丸くなった状態で行う
- 肘を曲げるときに顎があがってしまう
などがよく見られます。
これらは上腕二頭筋に効かせづらくなるので、注意が必要です。
この辺りを避けつつインクラインダンベルカールができると、燃えるように上腕二頭筋が熱くなり、非常に変化を実感できるはず。
個人的にはこれが一番おすすめの種目ですので、バーベルなどでのアームカールに慣れれば、このような方法もぜひ参考に行ってみてください。
【筋トレ】アームカールの効果ややり方・フォームなどのまとめ
今回はアームカールの効果ややり方を解説しました。
今回の記事のまとめ
- アームカールは、主に上腕二頭筋などの腕の筋肉を鍛えられる
- 適切にできると、太い腕に変わる
- アームカールを行う時は、基本的には身体の少し前側で肘の曲げ伸ばしを行う
- また、顎の動きに力加減が変わるため注意が必要
- ダンベルカールやインクラインダンベルカールも効果的
こういった内容をお伝えしました。
今回の内容が少しでも参考になれば嬉しく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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