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ふとした瞬間に股関節の外側に痛みがピキッ!っとはしって、ううう・・・となったことはないでしょうか?
先日、クライアントさんから歩いているときにふと瞬間に痛みが走り、不安になって病院に行って診てもらったけど特に異常が見られず湿布を出されたそうです。
レントゲンを撮っても、MRIを撮っても問題はないのになぜ痛みは出るのでしょうか?
これは股関節だけのことではなく腰や膝など痛みについては同様のことを経験されている方もいるのではないでしょうか?
今日はこの股関節の外側の痛みの原因と改善についてお伝えしていきたいと思います。
こちらの記事も参考にしていただければと思います。
■変形性股関節症は必ず手術が必要?症状から見る改善のヒントについて
■整骨院に通い続けている方が知っておきたい腰痛や股関節の痛みの改善について
今回の記事の内容
股関節の外側が痛む箇所について
今回痛みがあった箇所というのは、この辺りの部分になります。
痛みは常にあるというよりも、歩いているときに瞬間的に痛みが強く出るときがあるけども、その他のときはあまり痛みを感じないということでした。
ただ、日頃から股関節周辺やお尻周辺はだるさがあり、立っていたり、歩いた後は股関節の外側からお尻にかけて揉んでほぐしたくなるそうです。
股関節の周辺にある筋肉について
今回関係する筋肉は、大腿筋膜張筋と言われる筋肉と腸脛靭帯という靭帯です。
■大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)
大腿筋膜張筋という筋肉は、骨盤を形成する腸骨という骨から腸脛靭帯を介して、スネの骨である脛骨の外側に付着する筋肉です。
この画像の赤い部分が大腿筋膜張筋という筋肉の部分で、水色の部分が腸脛靭帯になります。
腸脛靭帯は、水色の部分だけではなく、本来お尻の外側などにもあり、もう少し範囲は広いですが、今回はわかりやすくこのように記しておきます。
大腿筋膜張筋という筋肉を確認するためには、ご自身のへそから真横ぐらいの位置に出っ張ったような骨盤の骨があると思います。
その骨の外側に触れた状態で、股関節を内側に捻ってみてください。そうすると触れているところ辺りがキュッと緊張し、筋肉がわかると思います。
これが大腿筋膜張筋という筋肉です。
股間節の外側が痛くなった原因
クライアントさんの話を聞いていると、股関節の外側が痛くなるときというのは、履き慣れた靴やヒールを履いた時に出やすく、新しい履物を履くと痛みが気にならないということでした。
痛みが出だした当初はこのような感覚があり、その後は履物に関係なく痛みが出てくるようになったとのことでした。
話を聞いている段階で何となくイメージができましたが、この方にスタジオで下駄を履いて歩いていただきましたが、痛みなく歩くことができました。
後日、履き慣れたシューズやヒールを持ってきていただくとわかりましたが、すべて右足の裏の外側がすり減っており、中敷きなども変形していました。
これを履くと外側に重心が偏ってしまい、右脚の外側に体重をかけながら歩くような状態になっていました。
履物によって痛みが変わるのは、以前から履いているものは中敷きの外側が凹んでおり、そこに足を入れると外側に体重がかかり、大腿筋膜張筋にストレスを加えていたためです。
股関節やお尻にだるさが出ていたのも、この周辺の筋肉が硬くなっており、ストレスを受けていたためだと考えられました。
股関節の外側の痛みの改善について
筋肉を緩め全身を整える
股関節の外側などが痛くなる原因が見えてきたので、まずは全身の筋肉を緩め身体を整えていきました。
その中で今回は股関節周辺を緩めるために、鼠径部に手を置き、呼吸をし揺らすことをまず行っていきました。
そこから下肢の連動や股関節の動きを何パターンかを使い、筋肉を緩めていきました。
体重支持ポイントを脳にインプットする
全身を整えた後は、体重支持ポイントを脳にインプットするということを行っていきました。
痛みが出る原因は足の外側に体重がかかってしまうことですので、身体を整える前にはこの情報がインプットされているはずです。
これを実際に指導する際は調整した後ですので、一時的にその情報は消えていますが、時間が経てば再度外側に体重が乗ってきてしまいます。
ですので、フラットな状態で足裏に体重が乗れるようにインプットする必要があります。
今回は、このようなブロックを使ってインプットしていきました。
この上に片足を乗せて立ち、骨盤を平行にした状態で、足裏の感覚を掴みやすいように上から10秒程度押していきます。
そして同じことを逆も行い、歩いていきました。
重心を前に運ぶ
ここまでできると特に何も意識しなくても歩くとフラットに着地することがわかります。
実際クライアントさんは、地面に足がベチャっと付着する感覚がよくわかるとおっしゃっており、痛みもなく歩かれていました。
今回の問題はこのフラットに着地ができず、外側に体重がかかって、大腿筋膜張筋にストレスがかかることで起こっていたため、フラットに着地ができ、スムーズに歩けると痛みは出ずに歩くことができます。
最後に歩くイメージをシンプルに重心を前に運ぶだけだと伝え、安心して歩けるようになっていました。
忘れてはいけないこと
この方の場合、フラットに着地でき、スムーズに歩けることができれば痛みが出ないと思いますが、忘れてはいけないことは、中敷きを変えることです。
整体や整骨院に通って、そのときに改善してもまた再発するというケースもこの場合と同じことが言えると思います。
根本的に何が問題で痛みが出たのかということを理解しておかなければいけません。
セッション中は痛みが改善するけども、根本原因が座り方なら座り方も指導する必要がありますし、その他の姿勢動作が問題であれば、そこまで指導する必要があります。
どんな素晴らしい技術を持つ方でも、これができていないと痛みが再発する確率は高い。
痛みの改善に必要なことをすべてするということが指導をする上では大切なことだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今日は、股関節の外側の痛みについてお伝えしていきましたが、原因と改善についてはこのように考えてセッションを行いました。
やっぱりまだまだ痛いところは弱いから痛むと考える方も多く、セッション中も鍛えないことで少し(?)となる方もいます。
人間はノーマルな状態であれば痛みは出ないはずで、アブノーマルだから痛んでいるとも言えます。
じゃあ、ノーマルな状態に直すために鍛えることでなるなら鍛えるようなトレーニングをします。だけど、鍛えるよりも筋肉を緩めることでノーマルな状態に近づきます。
だとすると、選択肢は筋肉を緩め整えることです。このように考えて痛みを見ていくと、しんどい思いをそこまでしなくても痛みを改善することができると思います。
では最後に今日のまとめをお伝えしていきたいと思います。
- 股関節の外側の痛みの原因は、大腿筋膜張筋にストレスがかかっていたから
- ストレスがかかった理由は、中敷きの変形により足の外側に体重がかかっていたから
- 痛みを改善するためには、筋肉を緩めフラットに着地すること
- そして中敷きを変えるか、新しい履物を使用する
このような内容でお送りしていきました。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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