雨・台風(低気圧)のときに体調が悪くなる理由

雨・台風(低気圧)のときに体調が悪くなる理由

これまで多くの女性にパーソナルで指導をしていますが、雨の日や梅雨時期、また台風の日には当日キャンセルが増えます。

主な原因は体調不良で、「今日は身体がだるいしかなりしんどい」などの症状を訴えられ、お休みをされます。

もし今、雨や台風の日に体調不良に悩まされている方は、今回の記事を読むとその理由と対策を理解していただけると思います。

この記事では、

  • 雨や台風時に体調が崩れる原因
  • 低気圧と自律神経の関係
  • 不調時の改善方法

などをパーソナルトレーナー歴11年の僕が解説します。

 

雨・台風(低気圧)のときに体調が悪くなる理由

まず、低気圧と体調の関係をお伝えする前に改めて、自律神経のことについて触れていきたいと思います。

身体の各器官を調整する自律神経

■自律神経とは?

交感神経系と副交感神経系の2つの神経系で構成されている。

Wikipediaより引用

交感神経と副交感神経の2つのバランスが整っているとき、身体の機能は正常に働き、健康を維持しやすくなります。

ただ、現代社会のようにストレスを多く受ける場合、交感神経が優位となり自律神経のバランスが崩れてしまう。

自律神経のバランスが崩れることで様々な症状、病気などを発症すると言われているんですね。

交感神経の働き

交感神経は昼にかけて活発となり、人が活動的になるタイミングで優位になります。交感神経が優位のときは、身体の中では以下のような反応が起こっています。

  • 血圧:上昇
  • 気道:拡張
  • 心拍:増加
  • 胃:休む
  • 消化器官:蠕動運動の抑制

運動をするときの身体の状態を思い返してみるとイメージしやすいと思います。

運動すると血圧、心拍数は上昇し、息が上がったときにはより多くの酸素が取り込めるように軌道が拡張します。

これが交感神経の働きであり、ストレスを多く受けている時も同様の状態です。

副交感神経の働き

交感神経とは逆の働きで、夜になると副交感神経が優位となり、身体を休める・気持ちを落ち着かせるなどの反応が起こります。

  • 血圧:下降
  • 気道:収縮
  • 心拍:減少
  • 胃:活動
  • 消化器官:蠕動運動が促進

休みの日をイメージするとわかりやすく、仕事のときよりも食欲があり、「今日は何を食べよう?」と考えたりすると思います。

気持ちも落ち着き、寝る前には心拍数、血圧ともに低くなる。このように

身体を休める、落ち着かせる反応は主に副交感神経の働きによるもの

です。

交感神経と副交感神経の働きを見ても、どちらが重要なのかというよりもどちらも身体を正常に機能させるためには重要です。

それぞれのバランスをとることで、身体の機能を一定に保つことができます。

 

免疫力と大きく関わる白血球について

続いては、免疫力と関係のある白血球についてです。

白血球について

■白血球とは?

広義には生体防御に関わる免疫担当細胞を指す。

外部から体内に侵入した細菌・ウイルスなど異物の排除と腫瘍細胞・役目を終えた細胞の排除などを役割とする造血幹細胞由来の細胞である。

Wikipediaより引用

白血球には主に3つの種類があり、

  • 顆粒球
  • リンパ球
  • 単球

この3つで構成されています。血液成分の内訳と共にもう少し詳しく白血球について見ていきます。

顆粒球について

顆粒球は白血球の中に多く含まれ、自律神経のバランスが整っている場合、約65%の割合を占めると言われています。

主な働きとしては、

  • 大型の細菌
  • 真菌類

の処理を受け持ち、食べて除去する働きを持ちます。

また顆粒球は、これらの処理に当たった後2~3日後に役目を終えてしまいますが、そのときに

毒性を持つ活性酸素を放出しながら粘膜に流れていく

そうです。

活性酸素は、老化やがんの元凶にもなると言われており、通常量の活性酸素であれば処理能力も備えられていますが、

顆粒球の増えすぎは活性酸素の増加につながり、健康を害する可能性がある

ということになります。癌については、以下の記事で詳しく解説しています。

リンパ球について

リンパ球は、

  • ウイルスなどのサイズの小さい異物
  • がん細胞
  • 老化した細胞

などの処理を行い、ウイルスなどが侵入してくるとこれを抗原として認識し、それに対する抗体を作って抗原を処理します。

リンパ球の特徴は、

  • 一度出会った異物などを記憶する能力がある
  • 一度出会った抗原に対して抗体を作る
  • 二度目は症状や病気が発症する前に、すぐに処理できるように備える

などです。

がん細胞は常に人間の体内に存在していますが、

がんを発症しないのはこのリンパ球ががん細胞を殺しているから

です。

このように白血球は働き、細菌やウイルスから人間の身体を守っています。

顆粒球とリンパ球と自律神経

先ほど、「自律神経は交感神経と副交感神経からなり、それぞれがバランスをとり合って健康が維持される」ということをお伝えしました。

この両者は、顆粒球とリンパ球との関わりも持っています。

昼間活発に活動する人間は、そのときに大きめの細菌や花粉などのタンパク質が体内に侵入してきた際、殺菌できるように顆粒球の量が多くなるんですね。

また夜はそういう大きな細菌よりも食事などから体内に侵入する小さなウイルスなどを殺菌できるように、リンパ球が増加し、

  • 交感神経優位=顆粒球が増加
  • 副交感神経優位=リンパ球が増加

このような関係になっています。

顆粒球が増加し多すぎると、細菌などのウイルスの除去だけに働けばいいですが、活性酸素を多く放出して役目を終えます。

この活性酸素によって体内の粘膜が傷つき、さまざまな炎症が起こってしまいます。

リンパ球が増加するときは、副交感神経が優位であり、血管が拡張し体内の血液量は増加します。

すると、それを処理しきれず滞りがあると身体は疲労感を感じたり、だるさを感じたりするようになります。

 

気圧と体調の関係

気圧と体調については、一見関係がないように思え、

低気圧のときに体調が悪くなるのはたまたまではないか?

と思われる方もいるかもしれません。

気圧が高い晴れの日は空気中の酸素量が増加しますが、酸素は身体のエネルギーを燃やすときの材料にもなります。

交感神経が優位となり、「どこかへでかけよう!」と思うように活動的になります。

逆に気圧が下がる雨の日は、空気中の酸素量が低下しエネルギーを燃やす材料が少なくなるため、副交感神経が優位となります。

「今日は家にいよう。」とあまり活動的にはなれず、じっとしておきたくなります。

気圧の変化で身体の中ではこのようなことが起こっています。

  • 高気圧:交感神経が優位
  • 低気圧:副交感神経が優位

先ほども副交感神経が優位になると血液量が増加するということをお伝えしましたが、日頃から身体を動かしていない方が低気圧のときに体調を崩されることが多いんですね。

これは、

体液の循環が悪く、細胞が代謝する際に排出する老廃物が体内に多く残ってしまうために起こる症状

だと考えることができます。

日頃からもそうですが、低気圧になると血流量が増加することで疲労感やだるさ、頭痛などが出ると考えられます。

肩こりの原因は、肩周りの筋肉が硬くなり老廃物が溜まって鈍痛のようなだるさを感じると言われますが、これと同じと考えるとわかりやすいと思います。

セッション中にみられること

上記のように副交感神経が優位となり、体内の血液量が増加しても、

身体は増加した血液をより早く循環させようと結果的に交感神経が優位

になります。

セッションのときに血圧と心拍数、体温を測りますが、多くの方が

  • 高血圧
  • 心拍数が高め
  • 低体温

などの状態であります。これは交感神経が優位な状態のときの特徴です。

そのためセッションでは身体を揺らすなどの方法で循環の改善を行い、自律神経を整えることを行っていきます。すると、ほとんどの方が寝ます。

セッションが終わるタイミングで起こし、身体の状態を聞くとすっきりし、来られたときに感じていただるさなどは改善されています。

このように低気圧のときに体調が悪くなる方ほど、日頃から働きすぎなどのストレスで自律神経が乱れている傾向があり、

それらを元に戻すことで低気圧のときの不調も改善される

と考えられます。

パーソナルトレーニングの中で自律神経を整えておくと、以前ほど低気圧のときに体調が崩れる方も少なくなり、このような結果から気圧と自律神経が関係していることを痛感しました。

生活の乱れはないかをチェックすること

女性の場合は生活の乱れがあれば生理痛がきつかったり、PMS(月経前症候群)になっていたり、身心共に不安定になっていきます。

夜更かしをすると、体内のリズムが崩れてしまいますが、

体内のリズムは約25時間周期で回っている

と言われています。

実際の時間は24時間周期なので、1時間のズレが生じることになるんですね。

このズレを解消する役割を担っているのが光だと言われていて、夜更かしをすると、スマホを触っていたりDVDを見ていたりと何かしらの光を浴びていることが多い。

となれば当然体内のリズムは崩れてしまい、機能が正常に働かないため、生理痛がひどくなる・過食に走ってしまうなどの症状が見られてしまいます。

こういったことをなくすためには、シンプルであり、

生活のリズムをきちんととること

です。そうすることで、ある程度身体の不調も改善していきます。

低気圧になったときに体調が崩れやすい時期

これまでクライアントさんの体調を見ていくと、割と季節の変わり目に体調を崩しやすくなっていることが多く確認できました。

  • ゴールデンウィークを境に、花粉症の影響で体調が変化
  • 梅雨が始まり、台風が発生しやすくなる
  • この時期に、低気圧になると体調を崩す女性が増える

こういった関連性をよく感じるになりました。

当然台風が来ている時は、朝から頭痛がしたり、痛みがあったり、疲労感、生理痛がきついなど、特に女性の方が多く体調不良を訴えられていました。

これは全て先ほど解説したように、自律神経のバランスが崩れることが大きな原因となっています。

 

低気圧のときに体調が崩れる方に取り込んでほしいこと

低気圧のときに体調が崩れるという悩みを持つ方は、以下の状態を維持するようにすれば、症状は改善できます。

  • 筋肉を柔らかい状態で維持する
  • 適度に身体を動かし、循環を維持する
  • 自律神経を整える
  • 身体を温める

上の2つは共通することであり、適度に身体を動かすことで筋肉は緩み、循環も良くなります。

それぞれ詳しく解説しますね。

適度に身体を動かし、筋肉を緩め循環を良くする

身体の動かし方ひとつで筋肉は緊張し、逆に緩めることができます。

おすすめの方法は、身体の各部位を気持ちよくぶらぶら揺らすこと。

このような方法で5~10分程、気持ち良く揺れ続けると、全身の筋肉が緩みます。そしてこれだけで、全身の循環を改善することができます。

筋肉を緩めるストレッチは、以下の記事で紹介しているので参考にしてみてください。

身体を温める

人間の身体は約37兆2000億個と言われており、その細胞がひとつひとつ働くことで人間としての機能を保っています。

この機能を正常に働かせるためには、細胞内にあるミトコンドリアを活性化させておく必要があります。なぜなら、

ミトコンドリアがエネルギーを作り出しているから

です。

エネルギーを十分作り出せることで、

細胞は健康な状態を維持でき、細胞が健康な状態を維持できるから身体も健康でいれる。

ただ、このミトコンドリアは体温が下がることで働きが鈍ります。

体温が1度下がることで、免疫力は約30%も下がってしまう

ということも言われています。

自然体を維持するためにはミトコンドリアを活性化しておくことが重要で、体温を高い状態で維持することが重要になります。そのために、身体を温める習慣をつけることです。

  • お風呂にゆっくりつかる
  • 夏場の寝るときは、少し暖かめの格好をする
  • クーラーをかけすぎない

このように適度に身体を動かすこと、自律神経を整えることで循環の改善ができ、低気圧のときの体調不調も少しずつ改善されていくと思います。

 

雨・台風(低気圧)のときに体調が悪くなる理由のまとめ

今回は、低気圧のときに体調不良になる原因と改善方法を解説しました。

今回の記事のまとめ

  • 低気圧になると自律神経が乱れる
  • 自律神経が乱れると白血球の割合が変わる
  • その結果不調が起こったり、身体に炎症が起こったりする
  • 改善のためには、まず自律神経を整えること
  • そして、筋肉を緩めて循環を改善すること

こういった内容をお伝えしていきました。

今日の内容が少しでも参考になればうれしく思います。今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

健康については、以下の記事も参考になると思うので、合わせて参考にしてみてください。


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パーソナルトレーナー伊藤 出

パーソナルトレーナーの32歳。身体の悩みを改善するための情報を発信しています。板前→沖縄でジムのインストラクター→女性専門のサロン→独立(パーソナルジムIDEALSTYLEオープン)。

 

■指導経歴
STORY・VERY読者モデル、アナウンサー、宝塚歌劇団員の元専属トレーナー。神戸女子大学ラクロス部、三菱重工業神戸在籍野球選手の専属トレーナー。

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