ランニングでお尻やハムストリングスに痛みが出る原因と改善方法

ランニングでお尻やハムストリングスに痛みが出る原因と改善方法

ランニングをすると、お尻やハムストリングスに痛みが出て力が入りづらかったり、痛みで走れないと悩む方もいると思います。

一時的に安静にすると痛みは改善するし、日常生活では痛みがないけど、走り出すとまた痛み出す。このお尻などの痛みは、走り方そのものを直すことで改善することができます。

この記事では、

  • ランニングでお尻やハムストリングスに痛みが出る原因
  • ランニングで発生するお尻などの痛みの改善方法

などをパーソナルトレーナー歴11年の僕が解説します。

この悩みは現場でもよく相談されますが、ほとんどの方の原因が同じです。今回は、そういった現場での経験も踏まえて解説していきますね。

 

ランニングでお尻やハムストリングスに痛みが出る原因

ランニングでお尻やハムストリングスに痛みが出る原因は、

主に着地に問題があって、お尻やハムストリングスにストレスがかかる走り方になっている

ということが考えられます。もちろん個人によって原因は変わってきますが、走り方を変えることが改善の重要ポイントになります。

もう少し原因を詳しく解説していきますね。

踵から着地する走り方・フォーム

自然な着地ができると人は足裏全体(3点支持)で着地しますが、ランニングでお尻やハムストリングスに痛みが出る方は、踵から着地してしまっている可能性があります。

踝の真下を踵(かかと)と表現することもありますが、この部分であればお尻やハムストリングスの痛みは発生しません。

踝の真下の位置

ただ、踝よりも後方の位置で着地をすると、そのとき地面から受ける衝撃がもろにお尻の筋肉にかかってしまいます。

上記の画像の黄色い矢印の真下で着地をすれば、地面から受ける衝撃は脚や体幹に分散され、お尻やハムストリングスが受ける衝撃は非常に小さくなります。

走りすぎがなければ特にお尻などに痛みが出ることはありませんが、赤い矢印の位置で着地をするとお尻やハムストリングスに大きなストレスがかかってしまう。

これは、その場で踵を地面にたたくように何度も着地してみるとよくわかると思います。

実際に踵(赤い矢印の位置)で着地を繰り返すとお尻やハムストリングスへストレスがかかり、徐々に張ってきませんか?

この原理は、ペットボトルで表現するとよりわかりやすいですね。ペットボトルの底を、平行に地面に叩きつけるとどうなるでしょうか?

ペットボトルを地面に叩きつける

ペットボトルの底全体を地面に叩きつける

ペットボトルの底全体で着地すれば、地面から受ける衝撃がペットボトル全体に分散され、どこも凹むことはありません。

ペットボトルの底が凹まない

次は、ペットボトルの角を地面に叩きつけるとどうなるでしょうか?

ペットボトルを地面に叩きつける

ペットボトルの角を叩きつける

そうすると、このような形で部分的にボコッと凹みができます。

ペットボトルの一部が凹む

ペットボトルの一部が凹む

これは、ペットボトルの角が当たることで局部に大きな衝撃が加わったことで凹んだということ。

これと同じことが人間でも起こっていて、

足裏全体ではなく、足の部分で着地を繰り返すと、その延長線上に大きな衝撃が加わり痛みが出る

ということがここからわかってもらえると思います。

今回のテーマはお尻やハムストリングスの痛みですが、この原理はふくらはぎや足首など、ランニングで発生する痛みは全て同じことが言えます。

イメージするなら、

  • つま先着地 → スネや膝の前側の痛み
  • 足の外側着地 → 足首の外側やお尻の外側
  • 足の内側着地 → 足首の内側や内転筋
  • 踵着地 → ハムストリングスやお尻

という関係です。

ランニングをしてお尻やハムストリングスに痛みが出る場合、このように踵の後方で着地をしてしまっていることが一番考えられます。

もし他の部位でも痛みがある方は、以下の記事も参考にしてみてください。

過度に脚を後方に動かしている

その他の原因としては、

後方の脚を過度に後へ動かそうと意識を持って走っている

ということです。

自然な走り方のイメージとしては、

重心は前に送りつつ後方で脚が大きく回転する感覚

で走ります。

後方で脚が回転する

後方の脚は意識していなくても、重心を前に運んでさえいれば自然と方向に動いてくれます。

意識的に脚を後方に動かそうとすると、過度にお尻やハムストリングスにストレスがかかってしまう。

脚を後方に置きすぎ

実際にこういうポージングをとってもらうとお尻が張ってくるのがわかると思いますが、こういうストレスが常にかかってしまうとお尻やハムストリングスに痛みが出る可能性もあります。

ただ、現場でクライアントさんから相談を受けて原因を探っていきますが、ほとんどの場合は、

着地が後方にズレすぎている

ということがメインの原因のように感じます。

足首を緊張させすぎ

あと、着地が後方にズレてしまう要因の1つとして、

足首がガチガチに緊張し、固まっている

ということもあります。

これは実際に現場であったことですが、いろんなネットや雑誌の情報をご覧になるクライアントさんがいて、その方は足首の動きを“意識して”走っていました。

足首に意識を向けてしまうと緊張して、足首の動きが悪くなります。その結果足裏全体で着地ができなくなりますが、クライアントさんの場合は、それが原因で着地が踵にズレてしまっていました。

こういったことが原因でお尻に痛みが出ることもありますが、クライアントさんの場合は走り方そのものを改善すれば痛みも改善できました。

足首が硬いと感じる方は、「足首が硬い原因とあまり知られていない改善方法」も参考にどうぞ。

お尻の外側が痛む理由

ここまでは、ランニングでお尻の真ん中辺りが痛む原因をメインで解説しましたが、「お尻の外側の痛み」に悩む方もいますよね。

この方も基本的には同じ原因ですが、踵着地のとき、若干足の外側に加重しているはずです。

足の外側で着地をする

こういう着地をしていれば、お尻の外側にストレスが偏り、

  • 中殿筋
  • 梨状筋 など

お尻の外側にくっついている筋肉周辺で炎症が起こり、痛みが出ることもあります。

場所的には、大体この辺りに痛みが出ていませんか?

中殿筋の痛みが出る

お尻の外側に痛みが出る

もしそうあれば、踵の少し外側で着地しているためにここに痛みが出ているはずです。

ただ、微妙に痛みの箇所は違っても基本的な改善方法は同じなので、続いてはお尻の痛みを改善する方法をお伝えしていきますね。

 

ランニングでお尻やハムストリングスに出る痛みの改善方法①:お尻やハムストリングスの筋肉を緩める

ランニングで発生するお尻やハムストリングスの痛みを改善するためには、

  • お尻周辺の筋肉を柔らかくする
  • 着地・走り方を改善する

という2つのステップで改善が可能です。それぞれご紹介しますね。

まずはストレッチなどでお尻やハムストリングスの筋肉を緩めていきます。

①ハムストリングス(太ももの裏)・腰の静的ストレッチング

手順

  1. 座った状態で、骨盤を軽く立てる
  2. 軽く膝も曲げ、そこから前屈をする
  3. もも裏や腰を気持ち良く伸ばす
  4. この状態で2分間ストレッチングを行う

②内転筋・ハムストリングス(太ももの裏側)の静的ストレッチング

手順

  1. 座った状態で、軽く骨盤を立てる
  2. 両脚は大きく開き、軽く膝を曲げる
  3. 身体をお辞儀させるように前屈をする
  4. 内転筋、太ももの裏側を気持ち良く伸ばす
  5. この状態で2分間ストレッチングを行う

③大殿筋(お尻)の静的ストレッチング

手順

  1. 座った状態で両手は身体の後ろにつき片膝を立てる
  2. 逆の脚を組むように乗せる
  3. 身体と脚の距離を近づけるようにお尻の筋肉を伸ばす
  4. 気持ちいいところで2分間ストレッチングを行う

④下半身全体の静的ストレッチング

手順

  1. 脚を肩幅に開き、つま先も違和感ない程度に開く
  2. 足裏全体に体重を乗せておく
  3. そのまましゃがみ込み、膝とつま先を同じ方向に向ける
  4. この状態で2分間ストレッチングを行う

引用:静的(スタティック)ストレッチングとは?18種類のやり方も解説

本来であれば全身の筋肉を緩めることが必要です。

もし全身の筋肉を緩めたい方は、以下の動画を参考に実践してみてください。

ストレッチの最大のポイントは、

  • グッと力まないようにリラックスして行う
  • 2分間行う

ということで、この2つを守って行うことでお尻やハムストリングスの筋肉は柔らかくほぐれて、痛みも改善していきます。

 

ランニングでお尻やハムストリングスに出る痛みの改善方法②:仙腸関節を緩める

次は仙腸関節という骨盤にある関節の動きを良くしていきますが、お尻などが硬い方は仙腸関節の動きが悪くなっています。

この関節の動きを良くすれば、お尻や腰周辺の筋肉がより柔らかくなるので、これもぜひ一緒に行ってほしいですね。

ちなみに、仙腸関節というのは、この部位にあります。

仙腸関節

仙腸関節

この位置に触れながら、以下の方法を行っていきます。

仙腸関節を緩める方法①

手順

  1. 椅子に座った状態で、脚を腰幅ぐらいに開く
  2. 軽く骨盤を前傾させておく
  3. この状態で、両膝を軽く開閉させる
  4. このとき手で小さく関節が動くことを感じる
  5. これを2分間行う

仙腸関節を緩める方法②

手順

  1. 椅子に座った状態で、脚を腰幅に開く
  2. 片膝ずつ交互に、軽く前に突き出すように1~2cm動かす
  3. このとき、仙腸関節が小さく動いていることを手で感じる
  4. これを2分間行う

この2つができるとお尻の筋肉だけではなく、腰周辺の筋肉もふわっと柔らかくなり楽になる感覚が出ていると思います。

ここまでの流れで筋肉を緩めることができると、次は根本原因である走り方そのものを改善していきます。

 

ランニングでお尻やハムストリングスに出る痛みの改善方法③:着地・走り方を改善する

走り方や着地を改善する流れは、

  1. 足のどの位置に体重を乗せればいいかを理解する
  2. その場で両足フラット着地を繰り返す
  3. その場で片足フラット着地を繰り返す
  4. その場で交互フラット着地を繰り返す
  5. 走り方を改善する

という順に進めていきます。

この流れは、以下の記事で詳しく解説しているのでこちらをご覧ください。

今回は詳しく解説していませんが、

  • シューズの問題
  • ランニングをしている環境の問題

などもランニングで起こる痛みの原因と深く関係しています。

もしこの流れで改善が難しい方は、その辺りの見直しをする必要が出てくると思いますね。

シューズについては「ランニング初心者向けのシューズの選び方とおすすめ4選」で解説しているので、こちらを参考にしてみてください。

基本的にはここまでお伝えした、

  • お尻周辺の筋肉を柔らかくする
  • 着地・走り方を改善する

という流れができれば、お尻やハムストリングスの痛みは改善できるので、まずはこの流れを実践してみてください。

筋トレは基本的に不要

ランニングでお尻などに痛みが出ている方の中に、「筋力が弱いから筋トレしなくてもいいの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

確かに筋力不足は痛みの原因の1つですが、多くの方の問題は、

お尻やハムストリングスが痛くなるような走り方・ランニングフォームをしている

ということであり、痛くないような走り方に改善すれば問題は改善できます。

ですので「筋トレをした方がいいのでは…」という疑問がある方も、まずは上記でお伝えした流れを実践してもらえればと思います。

個人によってお尻などに痛みが出る原因が変わるため、筋トレは完全に不要とまでは言い切れませんが、ほとんどのケースでは筋トレなしでも痛みは改善できます。

 

ランニングでお尻やハムストリングスに痛みが出る原因と改善方法のまとめ

今回は、ランニングで発生するお尻やハムストリングスの痛みの原因や改善方法を解説しました。

今回の記事のまとめ

  • ランニングで起こるお尻やハムストリングスの痛みは、主に走り方の問題で発生する
  • 踵の後方に着地がズレ、お尻などに大きなストレスが加わる
  • そのストレスに耐えられなくなると、お尻などで痛みが発生する
  • 改善するためには、まずお尻などの筋肉を柔らかくする
  • そして、着地・走り方を直せば痛みは改善する

こういった内容をお伝えしました。

今回の内容がお尻の痛みで悩む方のお役に立てると嬉しく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

まずはご自身の着地が足のどの部分でしているのかを感じることから始めると、痛みの原因がより理解できると思います。ぜひ、快適なランニング時間を…

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パーソナルトレーナー伊藤 出

パーソナルトレーナーの32歳。身体の悩みを改善するための情報を発信しています。板前→沖縄でジムのインストラクター→女性専門のサロン→独立(パーソナルジムIDEALSTYLEオープン)。

 

■指導経歴
STORY・VERY読者モデル、アナウンサー、宝塚歌劇団員の元専属トレーナー。神戸女子大学ラクロス部、三菱重工業神戸在籍野球選手の専属トレーナー。

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