シドニー五輪水泳の選考基準の不透明性によって起こった問題

  • 2000/5/25
シドニー五輪水泳の選考基準

4年に一度の舞台に人生をかける選手がいて、出場できるかどうかで今度の人生も大きく変わってしまう人もいると思います。

シドニー五輪前にで起こった水泳日本代表をめぐる問題で、千葉すず選手が、スポーツに関わる紛争を取り扱う国際機関、スポーツ仲裁裁判所(CAS)への提訴をしたということがニュースとなりました。

選考基準から見えること、それはピリオダイゼーションが理解されていないこと、ベストパフォーマンスを発揮するための条件の理解不足がここからも見えてきます。

今回は、シドニー五輪水泳選手の選考から見えることや、魚住廣信先生のニュースレターからも感じられたことをまとめていきたいと思います。

 

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シドニー五輪水泳代表選手の選考による提訴

現在2017年の段階では、五輪への派遣標準記録は厳格に運用されるようになっています。ただ、このように厳格に運営されるようになる前は少し曖昧さもそこにはあった。

その転換期となったのが、2000年シドニー五輪出場選手を選考する大会。女子200m自由形の優勝者。千葉すず、男子100m背泳ぎで勝った大石隆文が代表に選ばれなかった。

この結果に対して不服とした千葉すず選手は、「スポーツ仲裁裁判所」(CAS)に仲裁を申し出て、その結果、CASが日本水泳連盟に対し「選考基準が曖昧だった」として訴訟費用の一部の負担を言い渡しています。

これを機に選考基準が明確化され、記録が重要視される選考基準へと変わっていきました。

この出来事に対して魚住先生はニュースレターでこのようなことを書かれています。

 

シドニー五輪水泳などの選考基準について

2000 年 5 月 19 日の朝日新聞の夕刊に、水泳の千葉すずがシドニー五輪の代表選考基準が明確でないこ とを不服として、スポーツに関わる紛争を取り扱う国際機関、スポーツ仲裁裁判所(CAS)への提訴を決めたと報道されました。

3 月の女子マラソンの選考においても同様の問題が起こり、弘山選手が代表の座を逃し、トラックの 10000m に選考の坐をかけることになりました。いずれにおいても選考基準が明確でないことに問題があっ たようです。

水連も陸連も自分達の思惑だけで動いている気がします。 メダルを取るために選考しているのであれば、その目安となる記録が選考基準として上げられるはずで す。この点においては、両者ともに納得できる記録を出しているわけです。

千葉選手の場合は、他の選手達 の記録ラッシュに惑わされた嫌いがあります。他の選手達は、この選考会にピークを合わせてきていました が、千葉選手の場合には、シドニーにピークを合わせていた違いがあります。

オリンピックで勝つには、ピ ーキングを誤っては勝てません。そのことからすれば、4 月にピークを持ってくることは、次の 8 月のシド ニーにもう一度ピークを持ってくることは非常に難しくなります。水連は、千葉選手の考え方に背を向けたということでしょう。

今回のような選考会での記録ラッシュは、4年前のアトランタの前にも見られたはず です。しかし肝心のオリンピック本番での結果は、自己ベストを出した選手はほとんどいませんでした。

失敗の原因は、トレーニング計画、レースプラン、ピーキングの誤りと考えられます。

水連に限らず、 陸連にも同様のことが言えます。陸上の場合は、マラソン以外は決勝に残ることがベストの結果にもなっているのが現状ですが、それも遠い夢です。最大の目標であるオリンピックでベストパフォーマンスが発揮で きないどころか、その年のベスト記録すら出せない状態です。その原因もトレーニング計画、レースプラン、 ピーキングの誤りと考えられます。

1年間を通して、また4年間を通してトレーニング計画を立て、その中 にピーキングを踏まえたレースプランを取り入れなければならないのですが、ほとんど考えられていません。

世界陸上やオリンピックといったビッグゲームは 8 月ごろに計画されていますが、日本ではインターハ イ以外に大きな大会が行われることはありません。そんな状況でオリンピックの年だけ、8 月にピークを持 ってくることは非常に難しいでしょう。 今回の選考問題は、今一度トレーニング計画、レースプラン、ピーキングを見直す必要性を投げかけて くれたのではないでしょうか。

ニュースレターNO.000より引用

 

トレーナーとして活動する中で感じること

僕自身も日々学ばなければいけないことは山のようにあり、理解を深めるたびに常識的にいわれていることに疑問を持つことができます。

魚住先生がニュースレターで書かれている通り、人の身体にはサイクルがあり、年間単位での計画や月、週、日ごとの計画があり、それを実施し、そこから得られた成果に応じてメニューを修正、進行させていく必要があります。

トレーニング原則の中で個別性という原則があり、個人によって行ったことに対する成果は変わってきます。

だからこそ個人によってメニューを提供することが重要ですが、どのような人間でもサイクル的に変わるというものです。

計画的に休息をとる必要がありますし、それを無視してトレーニングや練習を行ってしまうと、免疫が下がり、風邪をひきやすくなったり、体調を崩してしまいます。

それが続きすぎるとオーバートレーニング症候群にもなり、うつ状態に近い症状が出たり、倦怠感、疲労感が常につきまとうことになります。

僕も含めた若い年齢の指導者、もっと言うと日本全体の指導者はピリオダイゼーションの本質を知り、理解する必要があると思います。それが日本選手が世界で活躍するために必要なことだと思います。

 

日本選手のシドニー五輪での活躍

シドニー五輪の大会前の選考を巡るトラブルもありましたが、結果として日本選手はこのような結果を残されています。

水泳だけに限らず、多くのメダルを獲得し、特にマラソンの高橋尚子選手の金メダル獲得は非常に印象が強く残っています。

このように全国の方が感動できるスポーツは素晴らしいものですし、スポーツ意外のところで問題が今後も起こらないことを願うばかりです。

 

まとめ

今回は、シドニー五輪水泳選考をめぐり起きたことをお伝えしましたが、ピリオダイゼーションが日本の中でもっと深く理解されることで選考方法も変わると思いますし、何よりも選手がオリンピック時にベストパフォーマンスを発揮しやすくなります。

そうするとスポーツを通して日本の多くの方が感動できると思います。

トレーナーとしてもっともっと学んでいかないといけないと感じる内容でした。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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