【個人教授第47・48回】4クールを終えて感じたこと。

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先日いつもお世話になっている魚住先生のところへ個人教授を受けに行ってきました。第47・48回目で、1クールを12回として4クールを終えました。
先生のもとで勉強させていただくようになってから約6年程経つと思いますが、ようやくトレーナーとして少し見えてきた部分がありますが、まだまだ理解不足、技術のレベルの低さを感じ、学び続けることの大切さを感じます。
今日はそんな個人教授で学んだことをまとめていきたいと思います。
今回先生のところで学ばせていただいたテーマはこのような内容です。
- 脚の引き締めと腰部の張りについて
- マラソンのペースと走り方について
- 腰痛の改善と目標について
- 野球選手に対するコントロールテストやデータについて
- がんと筋量について
- 身体調整テクニックについて
- 胸管や乳び槽への刺激について
- 生理の時の対応について
他にも質問を上げていましたが、だいたいこのような内容を質問させていただきました。
ポイントをピックアップしてまとめていきたいと思います。


今回の記事の内容
脚の引き締めと腰部の張りについて
脚の引き締めを目的に通われているクライアントさんを例に質問させていただきましたが、最近腰部への張りが出てきており、腰部から臀部、大腿部まで張りがあり、その影響で脚も太くなっていると感じていました。
この腰部の張りが思ったように改善できずにご相談させていただきましたが、ここではクライアントさんの身体の状態を把握するところに問題がありました。
僕自身は問題ないと思っていた頭部の位置が少しずれており、小さな捻じれでしたがこの捻じれが影響し、胸椎の回旋、上半身や腰などの張りにつながっているのではないかとアドバイスをいただき、それに対しての改善方法を実践を通じて教えていただきました。
ここで考え方について教わっているときに、現場でも課題であるそれぞれのクライアントさんの特徴を掴み、その方に合ったメニューを提案するというところにも通じることでした。
どのような体勢で刺激を加えるのか
このクライアントさんは、エクササイズをすると緊張しやすく動作が速くなりがちです。このような特徴は把握していましたが、これをメニューを考えるときに考慮できていませんでした。
この方は腰部の張りがあるため、メニューの中のひとつにディープスクワットを行っていました。この目的は骨盤が前傾しており、このようなしゃがみ込みを繰り返すことで骨盤を前後緊張のないポジションに近づけることができると考え、取り組んでいました。
ただ、この刺激は上下の刺激でありそれだけで腰部の緊張をとることは難しいのではないかと指摘していただき、もうひとつ捻りの運動をすればさらに腰部は緩むとアドバイスをいただきました。
問題はここからです。僕自身も現場では捻りのエクササイズを行っていましたが、このエクササイズは座った状態で身体を捻るローテーションというエクササイズを行っていました。捻りを加えることで緩めるような刺激が加わると考えていましたが、問題はクライアントさんの特徴です。
目的は腰部の筋肉の緊張をとることで、緊張をとるということは楽に動かす必要があります。このクライアントさんにとって座った状態で身体を捻るというのは本当に楽なのか?緊張しやすい方であればおそらく緊張してしまうはず。このようなことが抜けており、座った状態でのエクササイズを選択していました。
どういう体勢であれば筋肉を緩めやすいのか、この部分も「わかっているつもり」になっている部分でもありました。
- 立った状態
- 座った状態
- 仰向け
- 水の中、もしくは上
重力がかかった状態だと抗重力筋が働き、立った状態や座った状態は筋肉はある程度働いています。そうならばこれらの姿勢では筋肉は緩めにくい。だとすると、どのような体勢が一番いいのか?それは仰向けということになります。では仰向けでどのようなことをすれば捻りの刺激が加えられ、腰部を緩めることができるでしょうか。
このようにひとつひとつ順序だてるように辿っていくと、どのような刺激を加えればいいのかが理解でき、セッションの中では考えているつもりでもどこか流してしまっているところがあり、それが今回課題として出てくることになりました。
実際に調整法についても教えていただきましたが、現場で実践すると腰部の張りも改善でき、結果に嘘はないということを改めて痛感しました。
マラソンのペースと走り方
あるクライアントさんがマラソンのタイム向上を目的として約5ヶ月間セッションを受けられ、この5ヶ月間で約8分のタイムの短縮が見られました。このタイムの短縮は走り方を改善してのもので、成果としては感じられていました。
現在3時間25分が最高記録で、目標は2時間台で走ることです。タイムの短縮が見られたもののマラソンを走る上でどのようなペース配分をすればいいのか、また走り方に問題があるかどうかが気になり、質問させていただきました。
目標タイムの設定について
目標タイムの設定については、自分がゴールしたいタイムから逆算するような形で算出するのではなく、1kmのタイムから算出することでどのくらいのタイムで走り切ることができるのかが見えてきます。
この方の場合、1kmのタイムは良いのですが、5kmまでのタイムが悪く、5kmから10kmのタイムも良い。ここで考える必要があるのは、なぜ1kmから5kmまでのタイムが悪くなっているのか。3kmまではどうなのか、その原因を見つけ改善することでタイムの改善ができます。
このぐらいで走れたらいいなというタイムから逆算して、それをもとにペース配分を決めるとどこかでばててしまいます。このようにマラソンのペース配分についてアドバイスをいただきましたが、市民ランナーの場合マラソンの途中で先に30秒や1分ぐらいケアをすればタイムは向上するということを聞き驚きました。
先にケアを入れておくという考え方
マラソンの場合、ゴールに近づくほど体力を消耗し、筋肉もパンパンに張ってきます。このような身体の状態ではどうしても速く走ることができづらくなり、実際にこのクライアントさんも30kmを超えてきた辺りからタイムが一気に落ち始めます。
5kmを23分前後で走っていますが、35kmから40kmの5kmのタイムは27分40秒と4分40秒の遅れが出てきていますが、一般のランナーであればこのようなことがよくあるそうで、このタイムは疲労によるものです。
溜まっていく疲労の影響でタイムが大幅に落ちるのであれば初めからケアをしておくことで、このような大幅なタイムの低下を防ぐことができるそうです。
約4分のタイムロスが出ていますが、10kmに1回1分歩いたり、屈伸をしたりしてケアをすることでそこで回復ができ、後半のロスが小さくなるという考え方です。この1分のケアの時間はランナーからすると、そんな時間があるなら走りたいと思うかもしれません。
ただ、冷静に考えるともしこの1分をとり、ペースが同じであればゴールするタイムも同じになりますし、30秒のケアであれば4回のケア時間があり、このロスは2分です。前もってケアをし、後半の大幅なタイムロスが回避できるのであればこのように先にケアしておくことでタイム向上が期待できます。
常に全力でというのは無理があり、戦略をどのように組み立てるのかでタイムも変わるということで、今後現場で実践し結果を見ていきたいと思います。
マラソンのタイムを向上するための課題
以前に比べると走り方はスムーズで良くなっていると言っていただき、今後の課題については、1kmや5kmのタイムを向上させることが必要とのことでした。
このクライアントさんの特徴として、どうしても記録を狙いに行ったりするときに走り方が硬くなり、一生懸命さが出てしまい前に進みたいという動作になり、スムーズさがなくなります。
ご本人の感想からも理解していますが、疲れやすくなり効率が悪くなる。ただ、どうしてもリラックスして走る=遅いのでは?という不安が少しあり、ここが課題となりそうです。
セッションの中に大きくスムーズに走れることを実感させるためにそういった練習が必要で、そのために坂道を利用して走るとスムーズに走る感覚を得やすいとのことでした。この感覚を掴んでいただき、実際にタイムを計り、ペースと感覚の差を埋めていくことで記録の向上が狙えると感じました。
腰痛の改善と目標について
腰痛の改善についてご相談させていただきましたが、今回の内容はうまく改善ができていないというのではなく、ある程度の改善がみられていました。ただ、クライアントさんの頭の中が情報がいっぱいで、うまくこちらの意図が伝わっていないということを感じ、情報の整理やセッションの進め方についてアドバイスをいただきたいと思っていました。
この方に限らず、クライアントさんの中にも情報過多の方がいて、その方への対応というのが少し難しいと感じていました。
一言で言えば、理解させることができていなかったため理解させることで状況はもっと変わるということです。ただ、今の僕にはその力がなく、うまく伝達ができていなかったため一定の変化を出せてもその後が続かなかった。
この方の状態としては、元気がない、鬱に近い症状がある、職場での人間関係がうまくいっていないなど、身体というよりも心の問題があり、また休職中のためある意味行きついてしまっている状態でした。
このような状態の方は本当に身体の問題だけなのかと考えると、おそらく心の問題が痛みに関係していると考えられ、逃避行動のひとつとして痛みを感じているのではないかとアドバイスをいただきました。
先に目標がなければ生きる気力がわきづらく、このような方には目標を作ってあげ、その目標に向かって日々歩んでいくことが生きる意味となり、活力が生まれそうなれば心の問題も改善されていき、痛みが改善するのではという考えになります。
そうであればセッションの中では身体調整をするだけではなく、話の中で目標を作ってあげるというのが改善の本質になっていくことになります。
さまざまな角度でクライアントを見る
以前から現場でも感じていることですが、クライアントさんを見るときに一方から見てしまえば見えない部分があり、うまくいかないことも増えてきます。
できるだけ多角的にクライアントさんを見ることで、なぜ現在の身体になっているのか、症状が出ているのかが分かってきます。身体に起こる症状というのは、何かひとつのことが原因で起こるだけではなく、複数のことが複雑に絡み合って起こっていることもあります。
そうであればクライアントさんから情報をできるだけ聞き出し、考えらえる原因に対していろんな方面からアプローチしていく必要が出てきます。
今回の場合は、目標を作る、大げさになるかもしれませんが、生きる意味というものをクライアントさんと共有する、ということで痛みの改善につながるのではないか。もちろん身体の問題もありますので、同時に身体調整なども行い、こういった多方面からのアプローチで改善を目指していくということをアドバイスいただきました。
年齢的な問題で、クライアントさんとは生きるとか人生というテーマでの会話は難しいことも出てくると思いますが、痛みの改善であろうとこのような視点を持つことも重要だということです。
だからこそ改めて感じることは、指導は一辺倒な考え方ではうまくいかないということです。いかに頭を柔軟にしさまざまなことを考えられるかが指導を行う上では大切になると感じます。
自分を常に疑うこと
最後に4クール目の個人教授を終えて感じることをまとめていきたいと思います。
僕の場合、「できる」とか「よくやっている」と思った瞬間その先はなくなり、技術や質は低下してしまいます。だからこそ常に「自分を疑わなければいけない」と思っていますが、当然気づけていないことも多くあります。
そのいい例は身体調整のテクニックです。個人教授でいくつかのテクニックを見ていただきたいとお願いし、先生に身体調整をさせていただきましたが、先生の身体に触れて調整を行って数秒後には自分のテクニックの質に気づきます。
現場では一般の方ですので、ごまかせてしまえることもありますし、正直言わなければわからないこともあると思います。ですが、結果に嘘はないという言葉通り、テクニックに対するアドバイスをいただいてから現場で実践すると明らかに結果はこれまでと異なります。
それだけ自分が「できる」と思っていることが「できていない」ということもあり、それからは常に自分を疑うようにしています。
感覚的なことですが、知らず知らずのうちに加える圧の強さが相手にとっては不快になっていたり、強すぎたりしています。でも自分でやっているときは適切な圧、強さでできていると思って現場では行います。
重要なことは、結果に嘘はないということであり、いかに現場で出た “結果” というものを冷静に見て取れるか、そしてその結果に対して冷静に “分析” できるかが重要だと感じますし、この連続で質の向上があるのだと思います。
冷静さを保つためには自分の感覚としては、「本当にこれでいいのか」「これが最善であるか」「もっと質を上げられるのではないか」と疑う気持ちを持つことで、過信にならず冷静さを保つことができています。
個人教授はそんな時間でもあり、自分がトレーナーとして歩むうえで軌道修正できる時間でもありますし、襟を正す時間でもあります。
自ら現場で感じる質問を上げ、それに対して学びを得るというスタイルはそれだけ現場と向き合っていかないと質問は出てきませんし、逆に向き合えば向き合うほど質問は山ほど出てきます。次からは5クール目に入っていきますが、また1年後レベルアップを感じられる感想をこのブログで書けるような時間の過ごし方をしていきたいと思います。
最後に
偉そうに言える立場ではありませんが、現場に年齢は関係なく、さまざなことを求められます。今だから感じることは、クライアントさんにとっては年齢はひとつの尺度でしかなく、トレーナーの本質を見られていると思います。
年齢がいっていようがいってまいが、あまり関係がないと思います。
クライアントさんからのご要望もさまざまで、前回の感想でも書かせていただきましたが、命に関わる方もいらっしゃいます。
- 乳がんや子宮頸がんについて
- 自律神経について
- 長年の腰痛改善について
- PMS(月経前症候群)の改善
- 女性疾患
ダイエットやシェイプアップなどの見た目や体重の変化だけではなく、疾患・病気などをお持ちの方と関わることでより本質の理解と実践が必要になることを痛感しています。
現場ではクライアントさんからお叱りを受けることもありますが、常に冷静にコトの本質を見極めなければいけないと思っています。先生のところで学ぶことは、表面上のことだけではなく、いかに本質を見抜けるか、そういった考え方の部分を深く学べます。
これからも自分が納得するトレーナーではなく、クライアントさんにとってかけがえのないトレーナーという存在になれるようにこれからも自分を甘やかさずに取り組んでいきたいと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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