腓骨筋腱炎かも?足首の外側の腫れや痛みの改善は腓骨筋を緩めることで改善できる

足首の外側の痛み
痛みの改善

ランニングをしたり、スポーツをしたりしていると、足首の外側が腫れ痛むことがあります。

これは腓骨筋腱炎の疑いがあり、腓骨筋にストレスがかかり、そのストレスに耐え切れなくなった時に足首の外側が腫れたり、痛みが出ます。

腓骨筋というのは、ふくらはぎの外側についている筋肉で、この腱は足首の外側を通り足の裏に付着します。腓骨筋が緊張し硬くなると、ふくらはぎの外側ではなく、離れている足首に症状が出ることがあります。

この場合、痛む箇所は炎症が起こっていますので冷やしたりしますが、改善のためには、

ふくらはぎの外側の腓骨筋を緩める

ことです。

そして、腓骨筋にストレスがかからないように、

どのように足の裏で体重を支えればいいのかを再教育する

ことで、痛みは改善します。

今回は、足首の外側の腫れや痛みの改善についてお伝えしていきたいと思います。

 



足首の外側にある腓骨筋について

まず、今回の内容をお伝えする前に、腓骨筋について理解しておいていただきたいと思います。

腓骨筋というのは、

  • 長い腓骨
  • 短腓骨筋
  • 第3腓骨筋

という基本的に3つの筋肉から構成されています。

長腓骨筋

スタート 腓骨頭と腓骨外側上方2/3
停 止 内側楔状骨の外側と第1中足骨底
機能 足の外反
足関節の底屈
神経支配 浅腓骨神経(L4,5、S1)
機能解剖 長腓骨筋は外踝の後方を通り、足底の外側から内側まで腱をのばしています。この長い腱と筋力の力の方向からこの筋肉は強力な外反筋として、また、底屈の補助筋として機能します。
長腓骨筋が足底に筋群とともに効率よくつかわれると、縦アーチを保持する働きをします。逆に、足底にある筋群とともに、この筋肉が発達していないと、足は弱く内反した状態になってしまいます。
参 照:身体運動の機能解剖

 

短腓骨筋

スタート 腓骨の外側下方2/3
停 止 第5中足骨茎状突起
機能 足の外反
足関節の底側
神経支配 浅腓骨神経(L4,5、S1)
機能解剖 短腓骨筋は外踝の後方を通り、第5中足骨茎状突起を引っ張ります。この筋肉は外反の主働筋であり、足関節の底屈を補助します。加えて、足を押し上げることから縦アーチを保持させる役割を持っています。
参 照:身体運動の機能解剖

 

第3腓骨筋

スタート 腓骨の前方下部1/3
停 止 第5中足骨底
機能 足の外反
足関節の背屈
神経支配 深腓骨神経(L4,5、S1)
機能解剖 第3腓骨筋は足関節の背屈と足の外反を補助する小さな筋肉です。この筋肉は抵抗下で足関節を背屈させるエクササイズで鍛えられます。
参 照:身体運動の機能解剖

ここまでの説明だと読者の方はわかりづらいと思いますので、腓骨筋というのは、ふくらはぎの外側についている筋肉と理解していただければと思います。

この筋肉は、ふくらはぎの外側上部あたりに筋肉があり、その筋肉は途中から腱に移行し、その腱は外踝の後方を通って足裏の土踏まずの内側に付着します。

腓骨筋

腓骨筋の停止部

ここで覚えておいていただきたいことは、

腓骨筋という筋肉はふくらはぎの外側上部にあるけども、その腱は踝の後方を通っている

ということです。

 

足首の外側が腫れたり痛みが出る原因

足首の外側が痛かったり、腫れてしまうことがスポーツ選手ではよくあります。

実際ラクロス部に帯同していた時は、何度も出てきた問題でした。

足首の外側が痛む理由

先ほど腓骨筋の腱は外踝の後方を通るとお伝えしましたが、フラットに着地できず、足の外側から着地するような場合、この小さな腓骨筋にストレスがかかります。

このようなストレスが続くことで腓骨筋が硬くなり、そのストレスに耐えられなくなると腓骨筋の腱の部分が痛み出します。

この痛みの原因は、痛みがある部分に問題があるのではなく、根本の原因は腓骨筋の筋肉が硬くなってしまったことによるもので、この筋肉を緩めることで痛みは改善します。

関連記事:筋肉を緩める方法=ストレッチは意外と難しい!筋肉を緩める方法のご紹介

足首の外側が腫れる理由

足首の外側が腫れるのは、腓骨筋腱が炎症を起こしているためです。

腓骨筋がストレスを受けると、腱の部分に炎症がみられますが、この場合腓骨筋を緩めることも必要ですが、腫れがある部分が熱をもっているはずですので、アイシングをして冷やします。

そうすることで、患部の腫れは引いていくはずです。

 

なぜ腓腹筋にストレスを受けるのか?

腓骨筋にストレスを受ける原因は、着地の問題が考えられます。

人間の足部は4つのアーチがあり、それぞれ、

  • 内側縦弓
  • 外側縦弓
  • 水平の弓
  • 中足の骨の弓

というアーチがあります。

内側縦弓

外側縦弓

中足骨弓

4つのアーチの役割は衝撃を緩和すること

これら4つのアーチは、体重が足部にフラットにかかると、軽くへしゃげるように沈みます。また体重を抜くと、そのアーチは元の形状に戻ります。

体重

体重がかかる

この4つのアーチの役割というのは、衝撃を緩和することです。それぞれのアーチが本来の状態で足にストレスがかかっても、そのストレスは脚、臀部、体幹部分に分散され、各部分が受けるストレスは非常に小さくなります。

こうすることによって局部に大きなストレスがかからず、痛みなど身体に障害が出てしまうことを防ぎます。

足の外側に体重がかかると腓腹筋などに大きなストレスがかかる

足の外側で着地をしたり、体重がかかってしまうと分散されるはずの衝撃が腓腹筋などの脚の外側に集中的にストレスがかかります。

そうすると、最初は筋肉痛のような感じであったり、張っているという感覚ですが、それが続いてしまうと腓腹筋は硬くなり、結果痛みが発生します。

腓腹筋にストレスを受けている方は、着地をした際に親指側が少し浮いているように見えます。

親指側が浮く

ゆっくりとした動作であれば、それが確認しやすいのですが、走っているときにはどのような着地をしているのかを見ようとしなければなかなか確認がしづらい。ですが、これはそういう意識で見ていると、親指側が浮いていることが確認できると思います。

このように、足の外側で着地をしている方の場合、腓腹筋にストレスがかかり、結果痛みにつながる可能性があります。

関連記事:ランニングの着地を考える|ケガのリスクを下げるフラット着地を3つのステップでご紹介

シューズの変形も痛みと関係がある

学生のスポーツ選手ではよくあるケースですが、履いているシューズが変形してしまっていることがあります。

このシューズの変形によって、そのシューズを履くことで体重が足の外側にかかってしまい、それを履いて練習などをすると次第に腓腹筋にストレスがかかってしまうということがあります。

このようなケースでは、いくら筋肉を緩めて対応してもまた痛みが出てきてしまいます。根本的に改善するためには、筋肉を緩めた後に履くシューズを、変形していないシューズに変えることです。

そうすれば、足首の痛みは改善されるはずです。このようにシューズの変形も見逃せない要素のひとつになります。

関連記事:鵞足炎の原因とあまり知られていない改善方法とは?

 

足首の外側に痛みや腫れの改善について

では、ここまでお伝えしてきた足首の外側の痛みや腫れを改善するためにはどうすればいいのでしょうか。

腓腹筋を緩める

まず行うことは、腓腹筋を緩めることです。

筋肉を緩める方法としては、足首回しがやりやすいと思いますので、こちらをご紹介したいと思います。

足首の動きを使って緩める

足首を回して筋肉を緩める際、一人で撮影していますので片手で回している動画になっていますが、実際には逆手で踝の上ぐらいを軽く抑えた状態で足首を回していきます。

  1. 椅子に座った状態で、足首から先を出すように脚を組む
  2. 片手で踝の少し上を抑える
  3. 逆の手で足を持ち、ゴリゴリならない程度に回す
  4. 2分ぐらいを行って逆回しを行う

筋肉を揺らす

これは非常にシンプルで、硬くなっているふくらはぎの筋肉を揺らし筋肉を緩めていきます。

動画ではふくらはぎ全体を緩めていますが、主にふくらはぎの外側の部分を軽く揺らしたり、なでるように触れてください。

これも2分ぐらい行ってください。

※もしこれで痛みの改善が見られない場合、時間を長くしてみてください。そうすると、足首周辺の筋肉が柔らかくなっていることがわかると思います。

アイシングを行う

ここまでの流れを終えて、まだ痛みがある部分などに腫れがみられる場合、アイシングを行います。アイシングをする場合、基本的に2つのことを守ります。

  1. 腫れがみられる患部を冷やすときは氷水で冷やし、15~20分間アイシングを行う。
  2. もしくは、冷やしている患部の感覚がなくなれば終わり

20分行うか、それとも感覚がなくなったらか、どちらかの判断でアイシングを行って、患部の腫れを引かせていきます。

これでも痛みが引かない方は、ファイテンが出しているメタルシャワーを使ってみてください。

これを使うことで痛みを和らげる効果があり、血行の改善ができるので、痛みに悩む方にはおすすめです。

 

足裏の感覚、体重を乗せる場所、立ち方、走り方を再教育する

筋肉を緩めることができれば、次に行うことは体重を乗せる位置を理解したり、立ち方、フラット着地などを身体に教育していきます。

体重を乗せる位置

先ほど4つのアーチについてお伝えしていきましたが、これらに偏りなく機能を果たすためにはフラットに着地する必要があります。

そのために体重を乗せる位置は、この位置をイメージします。

フラット

この位置に体重を乗せることで、フラットに着地することができ、腓骨筋に掛かっていたストレスは脚や体幹部に分散させることができます。

立ち方を理解するための3つのステップ

ステップ1、坐骨で座ることを理解する

まずはじめに、骨盤の位置をインプットしていきます。

硬めの椅子、もしくは板などを敷いた椅子に座ります。足は肩幅程度に開いておいてください。

座り方

このときご自身の坐骨を感じるように座ります。

坐骨とは、左右のお尻のそれぞれ真ん中あたりにある骨で、硬い椅子の上に座ると骨が当たる感覚になりますが、それが坐骨です。

坐骨

坐骨で座ることができれば、腹背筋の緊張のバランスも整い、適度な緊張が保てるため楽に座ることができます。この状態を立ったときにも維持していると、踵に体重が乗り、骨で立つ感覚を得やすくなります。

今文章を読んでいただき、実践していただいている方は、ただ「坐骨を感じるように座ってください。」と言われても、その位置をみつけるのは難しいと思います。

そこで、僕がお伝えしたい坐骨の位置と読者の方に実践していただき、感じていただきたい坐骨の位置を揃えるために、この動きを行って共通認識をしていきたいと思います。

まず、ご自身が感じる坐骨、お尻の下の骨を感じてみてください。

座り方

このとき腹背筋の緊張のバランスが整い、固めるような感覚ではなく、腹背筋が共に必要最低限の緊張で維持できるような位置を探します。

坐骨を感じてから微調整をする形になりますが、ある程度の位置が決まればそこをひとつの基準にします。後ほどこの位置を目安に骨盤を動かしていきますので、この位置をインプットしておいてください。

次に、骨盤周囲を緩めるようにだらんと骨盤を後傾させます。

座り方

この状態から、へそを前に軽く突き出していくように骨盤を先ほどのように軽い前傾状態にしていきます。

座り方

この骨盤の前傾、後傾を繰り返していくと、どこの位置まで前傾させれば一番楽な状態になるのかがわかってくるので、一番楽に感じる位置で止めます。

ここで止めた位置が坐骨を感じる位置と一致するので、この状態を保持します。

ステップ2、顔を前に送るように身体を前傾させ、踵に乗る

次のステップは、踵に体重を乗せるところまで行っていきます。

坐骨で座った状態から、顔を前に送るように身体を前傾させていきます。

立ち方

そして、顔を前に送りつづけ、お尻を椅子から離し両足の踵に乗っていきます。

立ち方

両足の踵に乗ると次のステップです。

ステップ3、まっすぐ立ち上がる

最後のステップは、まっすぐに立ち上がるだけです。

立ち方

この段階にくると実感していただけると思いますが、ご自身の体重が踵に乗り、身体は骨で支えられる感覚になっていると思います。

これが僕自身が考える立ち方です。無駄に筋肉を緊張させて立つことがないため、非常に楽に感じます。

関連記事:立ち方を考える|胸を張るのは間違い?!立ち方を理解するための3つのステップ

フラット着地をインプットしていく

どこで体重を支えるのかが理解できれば、次にその場でジャンプストップを行ったりし、フラットに着地ができるようにインプットしていきます。

  1. 脚を肩幅に開く
  2. その場で軽くジャンプし、フラットに着地をする

フラット着地

フラット着地

フラット着地

これから行うことの基本がここになります。最初その場でジャンプして着地をした際につま先から着地をしてしまうと思います。

フラット着地

これだと脚の前側に大きなストレスがかかってしまいます。先ほどお伝えした踵で着地できるように繰り返していきます。

フラット着地

つま先から着地してしまうと、パスッとこすったような軽い音がなりますが、フラットに着地できるとドンッっと重い音がなります。

腓骨筋炎の可能性がある方の場合、おそらく足の外側あたりから着地する可能性が高いですので、足裏全体が同時につくかどうかを確認しながら行ってください。

これからお伝えすることの基本的なところは、ここでお伝えしていることと同じです。

片足でも、交互にジャンプをしても、常にフラットに着地をしていきます。

その場ジャンプできちんとフラット着地ができるようになると次のステップに移ります。

少しずつ進みながらジャンプストップ

  1. 足を肩幅に開く
  2. 10cm程ジャンプしてフラットに着地する
  3. 1回ずつ止まり、それを繰り返していく
  4. 10cmでうまくできると20cmで行う

フラット着地

フラット着地

フラット着地

フラット着地

片足でその場ジャンプ

これは先ほど両足で行ったことを片足で行っていきます。

フラット着地

フラット着地

片足で前に進みながらジャンプストップ

フラット着地

フラット着地

フラット着地

フラット着地

これができると、その場で交互にジャンプ、交互に進みながらジャンプストップという形で、最終的にランニングの形に近づけていきます。

関連記事:ランニングの着地を考える|ケガのリスクを下げるフラット着地を3つのステップでご紹介

重心を前に運ぶ

走るということは、重心を前に運ぶことで、脚を前に出す意識を持ったり、足首をどう使おうかなどは考えなくても大丈夫です。

胸あたりに重心をおき、その重心を前に運ぶイメージで走っていきます。

フラット着地

そうすると自然とフラットに着地できます。

このような流れで行っていただくと、フラットに着地ができ、腓骨筋にかかっていたストレスも軽減されます。

地面から受けるストレスは、脚や体幹部など全体に分散され、アーチの存在によって衝撃は吸収され、身体への負担は軽減されます。

足首の外側の痛みは、このような流れで現場でも改善ができていますので、ひとつひとつのステップを確実にこなしていただければと思います。

動画でも確認していただけるように用意していますので、参考にしていただければと思います。

これで足首の外側の痛みの原因と改善については、ご理解いただけたでしょうか。まとめて言えば、筋肉の緊張をとり、筋バランスを整え、そして筋肉が緊張してしまう原因を解消するということが必要になります。

走り方については、こちらの記事からご覧になれますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

 

まとめ

足首の外側が腫れていたり、痛みがある場合、腓骨筋腱炎の疑いがあります。

ただ、前提としてトレーナーという立場では診断することはできず、まず大切なことは医師に診てもらい、現状を把握することです。

靭帯や骨などに異常はないが痛むということであれば、上記でお伝えしたことが改善のために役立つと思いますので、参考にしていただければと思います。

痛みの改善は、痛い場所に原因があるのではなく、別のところに原因があることが多い。

全体の崩れを改善し、まずは自然体に直すことです。その後に、問題となっている動作などがあるはずですから、その動作を改善することで痛みを改善することができます。

今回の内容が少しでも参考になれば嬉しく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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