スロートレーニングとは?効果や3つのやり方などを解説

スロートレーニングは、筋肉をつけたい方から高齢者まで活用できる、安全で効果的なトレーニング方法の1つ。
目的に合わせてやり方を変えることで、「筋肥大」「筋力アップ」「健康維持・向上」など、さまざまな効果を実感できます。
ただ、やり方などには少しポイントがあるので、そこをおさえた上で実践することが重要です。
この記事では、
- スロートレーニングとは
- スロートレーニングの効果ややり方
などをパーソナルトレーナー歴11年の僕が解説します。
筋トレ初心者の方であれば、今回ご紹介する3つの方法を実践するだけで身体の変化を実感できると思うので、ぜひ参考に実践してみてくださいね。
では、早速ご紹介します!
今回の記事の内容
スロートレーニングとは?効果も解説
スロートレーニングという方法は、以下の通りです。
スロトレ=スローで行うトレーニングのこと
文字通りのトレーニング方法で、具体的にはこんなイメージ。
ポイントとすれば、
- 関節を軽く曲げて筋肉を常に緊張させる
- その状態で約8秒間で1回をこなす
- 筋肉がプルプルなるまで追い込む
こういった形で目的とする筋肉に刺激を与える方法がスロートレーニングです。
厚生労働省のHPで近畿大学助教授の谷本道哉先生も解説されており、以下の通り。
スロートレーニングとは、筋肉の発揮張力を維持しながらゆっくりと動作するレジスタンス運動のひとつの方法です。
比較的軽めの負荷であっても、ゆっくりと動作することで大きな筋肥大・筋力増強効果を得ることができます。
関節や筋肉にかかる負荷が小さいことから、安全に行える効果的なレジスタンス運動として期待されています。
引用:スロートレーニングとは
スロートレーニングは、僕らのような成人の方から高齢者の方まで安全に筋肉を鍛えられる方法の1つというわけです。
スロートレーニングが効果的な理由
スロートレーニングが効果的な理由はいくつもありますが、筋肥大が起こる原理は以下の通りです。
- 筋肉にある程度負荷をかける
- その状態で約8秒間で1回反復する
- そうすると、筋肉の血流量が制限される
- 筋内は低酸素状態となってしまう
- この状態まで追い込むと筋肥大するホルモンが分泌される
- その結果、低負荷でも筋肉がつきやすくなる
という変化が生まれるんですね。
一般的に「筋肉をつける」ことを目的とした場合、重たいダンベルなどを持たないとつかないイメージがありますが、実は違います。
特に高齢者の場合は、重いダンベルなどを持つことは、ケガのリスクが高まってしまう。
スロートレーニングは自重でもできるため、そういったリスクも軽減できつつ筋肉も強い刺激を加えることができる万能なトレーニング方法です。
スロートレーニングの効果
スロートレーニングの効果は、東京大学教授の石井直方先生も研究されており、
3ヶ月間で約10%ほどの筋肥大効果があった
という報告もあります。これは、筋トレをしている方ならわかると思いますが、かなり肥大量。
スロートレーニングの主な効果は、
- 筋肉が大きくなる
- 筋力が高まる
- 可動域の改善
- 睡眠の質の改善
- 健康維持、向上 など
が期待できます。
また、僕自身たまに行っているのが、
通常の筋トレメニューの最終セットにスロートレーニングを行う
という方法。
これはぜひ試してほしいですが、新しい刺激となって筋肉がかなり肥大します。特に、筋トレで伸び悩んでいる方は、筋肥大効果をより実感できるはず。
もし、筋トレで伸び悩みがある方は、以下の記事も参考にしてみてください。
高齢者にもスロートレーニングはおすすめ
先ほども少し触れましたが、スロートレーニングはウエイトトレーニングなどのように高重量を扱わないのも大きなメリット。
高齢者が高重量でトレーニングを行おうとすると、そこでけがをしたり関節を痛めるリスクもありますよね。
ですが、スロートレーニングでは自重や低負荷で筋肉がついたり、筋力向上の効果があるため、
高齢者でも安全に筋力を向上させることができるトレーニング方法
になります。
では、このスロートレーニングを実際に行おうと思うと、どのような方法で実践すればいいのでしょうか?
スロートレーニングの3つのやり方
スロートレーニングを行う際の大きなポイントは、以下の通りです。
スロートレーニングのポイント
必ずおさえておきたいことは、
- 筋肉を緊張させた位置からスタートする
- 口から息を吐きながら8カウントで1回を行う
- 1回を終えるときに、筋肉の緊張を解かない
- 筋肉がプルプル震えるまで追い込む
大枠としては、上記のポイントをおさえてもらうとスロトレの効果をしっかりと実感できるはずです。
では、具体的な方法を解説していきますね。
①腕立て伏せのスロトレ
手順
- 手は肩幅に開き、指先を軽く内側に向ける
- 肩から踵が一直線になるように構える
- 軽く肘を曲げ、胸や腕の裏側の緊張を感じる
- 口から息を吐きながら4カウントで身体を下げる
- 4カウントで身体を持ち上げ、肘は曲げた状態でフィニッシュ
- これを限界まで×3セット
②腹筋のスロトレ
手順
- 仰向けになり、両膝を90度に立てる
- 両手は耳の横に沿え、軽く顎を引く
- 身体を丸めるように肩甲骨まで軽く浮かせる
- そこから4カウントで身体を起こす
- 4カウントで身体を下げる
- 常に腹筋が緊張している状態で限界まで×3セット行う
③下半身のスロトレ
手順
- 脚を肩幅に開き、つま先も軽く開く
- 体重を足裏全体に乗せておく
- 軽く膝を曲げ、下半身やお腹に力を入れる
- 口から強く息を吐きながら4カウントでしゃがむ
- そこから4カウントで立ちあがる
- これを限界まで×3セット行う
このように、ご自身が鍛えたい部位に対して筋肉の緊張が抜けないようにトレーニングを行えば、上記でお伝えしたスロトレの効果を引き出すことができます。
ここでご紹介していないメニューでも同じ要領で、
スローで動いて目的とする筋肉を刺激する
ということを行えば、スロトレの効果を実感できますからね。
メニューの参考例は、以下の記事で紹介しているのでよかったら活用してみてください。
スロトレの効果を最大化する条件
スロトレの効果を最大化するためには、まず、
筋肉がプルプル震えるまで追い込むことが重要
になります。
そして、その他におさえておきたい条件は、
- セット数
- 休息時間
- 頻度 など
があります。
これらはウエイトトレーニングを行う時の条件と同じですので、参考になりそうな記事も合わせて貼っておくのでよかったらご活用ください。
また、スロトレを行った後に栄養を適切に摂ることで筋肉もつきやすくなります。栄養関連の記事は、こちらをどうぞ。
効果が出ないときに確認したいこと
もしスロトレをしている方で、いまいち効果が実感できないという方は、以下のことを見直してみてください。
- 本当に限界まで追い込めているか
- 途中で筋肉の緊張が抜けていないか
- フォームが適切か
大体の問題点は、
筋肉を限界まで追い込めていない
ということだと思います。スロトレは、筋トレを15年ほどしている僕でもかなりきつい。
人間は精神的な限界が先にきてしまうため、力を出し切れていない可能性があります。ですので、結果を感じにくいと、改めてこのことを意識してみてくださいね。
スロートレーニングとは?効果や3つのやり方のまとめ
今回は、スロートレーニングとはどういう方法か?効果ややり方などについて解説しました。
今回の記事のまとめ
- スロートレーニングとは、筋内を低酸素状態にするトレーニング法
- 低酸素状態になれば、筋肉の速筋に刺激が加わる
- 速筋に刺激が加わると、筋肥大や筋力向上の効果がみられる
- スロトレ中は、常に筋肉を緊張させ続けること
- 筋肉がプルプル震えるまで追い込むことがポイント
- 高齢者でも安全にでき、一般の方にも筋肥大効果が出る
こういった内容をお伝えしました。
今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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